記録係5【アンナチュラル 】

二重 ページ20

※オリジナル
知識ありません。
実際とは異なります。

中「あ…？あるが…」

突然の私の発言に首を傾げる系さん。

『これ、確かに犬に噛まれた跡に
見えるけど…それはフェイク…
元々、他の傷を
隠すために噛まれたのだとしたら…。』

中「……明日、朝一で
皮膚を摘出して検査に出すぞ…」

『了解。』

_____

朝一で二人でUDIに行き
皮下出血があった部分を顕微鏡で
よく見てみる。
やはり、この傷の下に
古い注射の跡が見つかった。
それも、なんどもなんども。

中「…これを隠すための傷だったのか」


夕「やだ、A。
どうして分かったの…？
なんにも手がかり無いのに…」

言えない。
系さんに噛まれたからなんて。

『女の勘。』

夕「えー？」

うそうそーとポカポカ叩く夕子に
困っていると、毛利さんがやってくる。

毛「解剖中のところ申し訳ない。
このご遺体の身元が確認できました。
海堂徹さん。26歳。
…ご自宅の近くの病院で確認が取れました」

六「病院？」

毛「心療内科でした。
仕事のストレスから…瀉血をしていたと。」

『にしても、多すぎるよ…
半分以上自分で血抜いてたの…？』

毛「とりあえず、こちらが
海堂さんのご実家の犬の毛です。
…何か役に立つかとお持ちしました。」

夕「へー！気がきく！！
すぐ鑑定してみるねー！」

結果、海堂さんの実家の犬と
傷に付着していたDNAは一致し、
瀉血からの失血死。
これにて吸血鬼事件は幕を降ろしたように
思えた。


______

ミ「にしても、瀉血した後の
血液が未だ見つかってないんだよね？」

夕「そーなのよー。
てか、もう捨ててるでしょー？」

六「それも考えて、警察側が
お風呂、トイレ、水道等々
流せるような場所を
検査したみたいですが…
特に血液反応は出なかったみたいですよ？」

『…じゃあ…あの大量の血液はどこに？』

夕「Aーなんかこう
女の勘でぽっと出てこないのー！？」

『そうそう女の勘働かないよー！』

中「Aの勘なんて
そうそう使えるもんじゃねえ。
たまたまだ。」

『うるさいやい。』

ミ「血液を捨てる場所…血液があっても
おかしくない場所…あっ！」

六「どうしたんですか？」

大きな声をあげたミコト。
口元を手で抑えて…
資料をもう一度よく見る。

ミ「この人…Rhマイナス…」

『日本人では0.5%がRh陰性(Rh-)で
…確保が難しい血液型。』

夕「自宅付近の心療内科がある
病院って…総合病院だったよね！？」

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