記録係5【アンナチュラル 】

やだ ページ19

※オリジナル
実際とは異なります。
ご了承ください

『んむぅ…！やっ…！ごめんなさい…！』

中「何を謝る必要がある」

『やだ…なんか…変な…感じするっ…！』

中「…そりゃ、良かった。」

くくくっという笑い声が聞こえる。
ううう…どうしたら…

中「そんなに嫌か。」

『やだ…！嫌！！』

中「なら、やめる条件が一つだけある」

『…とりあえず…首元で話すのは
…やめてください…』

中「条件を飲むならな。
さて、Aは
いつまで俺の事を名字で呼ぶつもりだ。
…名前で呼べ。それが条件だ。」

『え…あの…まだそれは…』

コンビニ事件を思い出してしまう。
…あの時はとっさに言ったから
出ただけで…！

中「なら続ける。
…皮下出血があったのは
…首以外にどこだったか」

冗談じゃない、この人本気だ！
ううう…恥ずかしいけど…！

『け…系さん…』

中「なんだ。」

『なんだ？じゃなくて…呼んだけど…』

中「前は「さん」なんてついてなかったよな。」

そう言って、また私の首に
顔をうずめようとする。

『だって…！こういうの初めてだもん…！
少し段階踏ませてよ…！
好きな人ができたのも…！
好きな人を名前で呼ぶのも…！
…私にとって…
系さんが初めてなんだよ…！』

流石に今日の中堂さんは酷すぎる…
というのと、なんかこなれてる感が
嫌だった。ポロポロと涙が出てくる。

中堂さん…いや系さんの
腕の力が弱くなる。
後ろを振り返れば、瞬きを繰り返し
唇を噛む系さん。

中「悪い…やりすぎた。
…だが、Aも悪い。
…そういうことを軽々しく言うな。」

『ごめん…今度から気をつける…』

中「名前呼びも、
まずは家の中だけでいい。
…徐々に慣れりゃいい。
本当に悪かった…。」

『ごめんね…ありがとう…』

しん…となる部屋。
首筋の噛まれたところを触る。
あれ…？

『…待って…
中ど…じゃなくて系さん。
…さっきの皮下出血の写真ある？』

二重→←噛む

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す