チョコよりも甘い君がいい ページ12
この日の仕事が終わった。みんなで交代で休憩室で着替えていく。
石橋「後藤シェフ次どうぞ！」
後藤「ありがとうございます。」
石「さて、そろそろ帰るか。お疲れ様でした！」
みんな「お疲れ様でした。」
A「やっと仕事終わったぁあ。」
馬場「Aさん、この後空いてますか？」
A「馬場シェフだ。空いてますけど？」
すると馬場シェフが耳打ちでこう言った。
馬場この間言ったスイーツ作れそうなんで食べていきませんか?
A「いいんですか？ありがとうございます。」
みんながそれぞれ着替えて帰っていく。
都築「あれ？Aさんは帰らないの？」
A「馬場シェフにスイーツの作り方教えてもらおうかなって？」
都「そっか。あまり遅くならないうちに帰った方がいいよ。お疲れ様でした。」
A「お疲れ様でした。」
それから厨房は馬場シェフと私だけとなった。
フロアにいた友近さんと山本さんも帰宅していったので2人っきりに。
うわっ、男の人と2人っきりとか初めてで緊張するな。
馬「そんなに緊張しなくていいから。」
A「あっ、バレました？テヘッ。」
馬「今から作るから少し待っててね。」
A「あの、作ってる所見てもいいですか？」
馬「いいよ。じゃあアシスタントお願いね。ボール下の引き出しから出してくれる？あと泡立て器も。」
A「わかりました。」
馬場シェフは業務用の冷蔵庫を開けて材料を取り出すと早速スイーツ作りを開始した。
段々とチョコレートのいい香りが厨房に。
A「ふぁ〜いい香りですね。これはなんて言うお菓子ですか？」
馬「これはトルタ・カプレーゼっていうイタリアのお菓子だよ。」
A「何これ美味しそう！！」
馬「あとはオーブンで焼くだけ。待ってる間話でもしようか？」
A「はい、それにしても美食日記読みましたか？」
馬「うちのお店特集されてたね。隠れた名店ここにありってね。凄いなぁ。」
しばらく話しているとケーキが焼けた。冷ましてから2人で食べた。
馬&A「いただきます！」
A「美味しい！さすが馬場シェフですね。」
馬「実は僕もイタリアで留学してた時にスイーツも学んでたんだ。」
美味しいスイーツと彼の笑顔を見てるとあれ？なんだか眠気が・・・。
馬「はぁ、目のやり場に困るんだよね。これは僕からのおまじない。」
私はこの時気づかなかった。馬場シェフが私の肩にカーディガンかけてくれて頬にキスされたのを。
by kurumikan
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作者名：アレグレット・マホーンズ／なるこ x他1人 | 作成日時：2019年9月29日 13時
