#33 ページ33
「おはようございます」
「おはよー」
いつもに増して明るい校門前。
女の子たちが元気に挨拶する声が響く。
あぁ…どうして。
どうして昨日の今日に限って、挨拶当番が深澤先生なんだろう。
朝から爽やかな笑顔を女子生徒に振りまいてる。
私だって、あぁやって接してる生徒の中の1人なんだよな。
あの子たちと、何も変わらない。
いや、何なら今はあの子たちよりも、先生から遠い。
校門が近づくにつれて、私の足も重くなっていく。
気まずいし、変に意識しちゃうし。
こう思ってるのも私だけなんだろうなって思ったら何か悔しいし寂しいし。
「ふっかだ〜！！おはよー！！！」
私の前を歩いていた女子グループが先生を取り囲んで黄色い声を上げた。
深「お〜おはよ〜朝からずいぶん元気だな(笑)」
「だってふっかに会えたから！！」
深「そんなこと言ってもらえるとか、怠くても朝から頑張ったかいあるわ〜」
楽しそうで、何よりですね。
先生が女子たちに囲まれて笑ってるのをチラッと見たら。
優しさが滲むその目と、目が合った。
あ…。
たった一瞬。
すぐに私から逸らされたその目は、またあの女の子たちを見ていて。
チクッと心臓に針がささったよう。
もう、呆れられたんだ。
あんな深夜に家飛び出して、挙げ句の果てに知らない男の人と一緒にいてキスまでしてる。
先生が昨日、「非行少女」って言ってたけど、誰がどう見たってそうだ。
先生は、私が変わるためのきっかけを作ってくれて。
私の思いを受け止めてくれたのに。
当の私は、今までしてこなかった悪いことをしてる自分に酔って浮かれてた。
呆れられて当然だ。
きっともう、前みたいに深澤先生が話してくれることなんてない。
じゅりくんとは知り合いなの？とか、もし次話せることがあったらなんて言おう、とか、
昨日、話題を考えていたのもバカみたい。
もう、私にその"次"は訪れないんだ。
辛くて、悲しくて、やっぱり私は孤独なんだって思って。
涙が込み上げてくる前に、早歩きで、一気に深澤先生の前を通り過ぎた。
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なっつ(プロフ) - ゆきさん» ありがとうございます！！嬉しいです！頑張ります！！ (2020年7月7日 19時) (
レス) id: 57490b8521 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - めっちゃ良かったです！更新楽しみにしてます！頑張ってください！！ (2020年7月7日 17時) (レス) id: 910436b2bc (このIDを非表示/違反報告)
なっつ(プロフ) - 紫のたかくんさん» コメントありがとうございます！！嬉しいです（ ; ; ）ふっかも樹も色々やばいですよね、(笑)これからも楽しいお話をお届けできるよう頑張ります〜！！ (2020年7月7日 13時) (レス) id: 57490b8521 (このIDを非表示/違反報告)
紫のたかくん(プロフ) - 初コメですm(__)m寝かしつけと家事が終わってから1人で悶えながら読んでます、、ふっか、、いやじゅったんも爆弾ぶっ込みすぎ、、たまらん(Ｔ＿Ｔ)ちょっと苦しくなりながらもきゅんきゅんする、、これからも更新楽しみに待ってます！(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2020年7月7日 2時) (レス) id: cc53be7d4f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なっつ | 作成日時：2020年6月28日 23時
