ガチ勢じゃないのに転生してしまった。【鬼滅の刃】

ししょーって実は...おっと誰か来たようだ ページ14

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「＿＿＿よくここだとわかったな」

「勘」

「ほんとお前の勘は侮れねぇ・・・」

「ちなみにこれも勘なんだけど最近嫁さんに内緒で酒場にいっ」

「おぉ！！！さすがは俺の弟子だな千弦！！！派手に合格してくると思っていたぜ！！！」

「・・・図星か」


私の師匠＿＿＿基、宇髄天元は豪快に笑って遮った。忍者の癖してキラキラしやがって忍びを辞書で引いてみろよと初対面の時に心の中で思ったのだが声に出ていたようで出会って5秒フルボッコであった。

それ以来、こいつにゃ力で勝てねぇと断言し持ち前の女の勘と情報収集能力により有無を言わせない様にさせる特技が生まれたのだ。
はて、これは教育に入るのだろうか...。

ちなみにこの人も原作の登場人物なのだというのは覚えていた。むしろ嫁さん3人って言葉で全てを察した。
そんな人に師匠となってもらいかれこれ二三年...一応師匠の守るべきものリストに入っているとありがたいと常々思っていたりする。

門を開けて貰い入ると澄んだ空気と共に藤の花の香りが漂っていた。


「師匠、私の藤の花も持ってきてくれたんですね」

「まぁな」


照れくさいのか頬を少しかきながら答える師匠に喜びを覚えながらも早足で家に入った。
もう藤の花を育てて嫁さんの手料理食べて楽器弾いて歌う様な生活したい！鬼退治とかいらない！！桃太郎でも金太郎でも浦島太郎でも向かわせればいいんだ！！

あれ？鬼退治に浦島太郎いなくね？


「＿＿＿さぁ 命を奏でて 綾なす 生 と 死 を謳え」


目を瞑り、沈む太陽を追いかけるように口ずさみ、歌うと隣に師匠が座って聴いていた。
昔、似たような事をされた気がする。あれは誰だっけなぁ...歌い終えると歌詞の意味を追い求めた人。
確かあの時はまだ大正時代とか鬼滅の刃の世界とか知らずにただ純粋に田舎だと思っていた。

それなのに、今じゃ鬼を滅する鬼殺隊となってしまった。親もいない。兄弟もいない。唯一私を想ってくれたばぁばも死んでしまった。
何も無い私に生きる理由を与えたのはお館様である産屋敷さん。

生きる方法を教えてくれた柱のみんな、師匠。

私、音無千弦は鬼殺隊となり生きるために頑張ります。

...そんで、異世界トリップ堪能します。

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