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その
「おかえり」って言う人はどんな人なんだろう・・・

きっとあの部長が見初めた方だから
綺麗な方なんだろうな・・・

ズキン

とまた何かがささる


そして
きっと
その人とキスして・・・

昨日の私よりもずっと愛のある抱き方するんだろうな

私も辞めたらいいのに
どんどんと、まるで悲劇のヒロインを味わうかのように

想像してしまう


・・・

所詮
私は、遊びだ

バカなことは考えるだけ無駄だな



「おまえさ、仕事しないんだったら、さっさと帰れ」


その声に
ビクっとし、
ドアの方を見る

え・・・

片手に紙袋を持ち
ネクタイを緩めながら
私の方に近づいてきた部長


・・・
・・・

あまりにも驚いて

その姿をずっと見てしまう私



「ほら」


すると
香ばしい香りと共に
デスクの上にその紙袋を置いた


「てか何?
寂しかったとか?」


「は?そんなことありません」


「そんなことあんじゃん。」

そう
言って私のタブレットを指す

「俺がいつ帰ってくるのかなぁなんて思ってた?」


私は思わず
タブレットを裏向けてしまい


「違います、至急承認して欲しい書類があったので
今日は会社に戻ってくるのか確認しただけですっ」

思わず咄嗟に嘘をつく私



「ふーん、なんだ残念っ
でその書類は」


そう言って私に向かって手を出す部長


「え・・・・」


「だから、その書類は?」

「書類です・・か?」


ニヤリと笑う部長


「えっと・・・」


私は、少し散らかったデスクから
書類を探すふりをするけれど

そもそもそんな書類はないので
見当たるはずもない


「えっと・・・
今日は戻られないと思ったので
そう、明日にしようと思いまして・・・」


「ふーん、そうなんだ
へぇ」


そう言うと

私の頭をクシャと触る


トクンと今度は別のリズムを心がうつ


「ちょっと・・・部長」

そう言うと

部長は、完全にネクタイを外し
それをデスクに置くと
私の隣のデスクの椅子を引き
ドカッと座り
天井を見上げ
両手で顔を覆った


「え・・・」


「あぁ、マジで疲れたぁ。」

「お・・お疲れ様です」



「あ・・・それ、差し入れな」

「え?」

そう言って覆った顔から指を少しあけて
私を見て
あごで指示する

「あ・・・ありがとうございます」

紙袋の中には
「NYkid」のカップが2つと
サンドイッチが入っていた

私はそのカップの一つを
さっき置いたネクタイの横に
ゆっくりと置くと

再び、指の隙間があき

「ありがとう」

と、優しく笑った

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設定タグ: , 二宮和也 , 櫻井翔   
作品ジャンル:恋愛
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紫姫(プロフ) - ミーさん» ミーさんすいません、しばらくこちらに来てない間に、どなたかによって使用不可になってしまっていました。現在、本部に相談してますので、しばらくお待ちいただけたらと思います。 (2020年11月9日 22時) (レス) id: 126fa04e95 (このIDを非表示/違反報告)
ミー - 続きが読めません…。 (2020年9月30日 0時) (レス) id: e62317eefb (このIDを非表示/違反報告)
yashuchar1031(プロフ) - だって、紫姫サンは褒めるところしか見つからないですもん(o´罒`o) (2020年8月25日 13時) (レス) id: 4cc73d8fe3 (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - すりおろし梨。さん» はい・・・今回はマウント取りましたw真面目に書いてたら、星伸びないし、「つまんない」って言われたので、だったらここに合う作品を書いてみましょってなわけで書き始めたのですが、結局2章では私の癖がさく裂してますw無理ですねw (2020年8月22日 18時) (レス) id: 126fa04e95 (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - yashuchar1031さん» やった♪褒められた〜、私、やればできる子なの〜ってwwwいつもありがとう (2020年8月22日 18時) (レス) id: 126fa04e95 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫姫 | 作成日時:2020年7月3日 0時

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