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「じゃあ、この案で今週は相手先に提案するので、
それぞれ、個々の持ち分をワークしておくように
じゃあよろしく」

部長がそう切り上げると

かくそれぞれ、

PCやタブレットを閉じ席を立った

私が立ち上げると
すぐさま萌絵が私の横に来て

「遅刻にしないってさ、
感謝してよね」

と言った

「ありがとう」

「まぁ、とりあえず大人しくしといて」

そう言ってミーティングルームを出た

私は、
再び自分のデスクに戻り

そして、無造作に置いたペーパータンブラーを手に取る

そのタンブラーは、
黒地に白でNYkid,と書かれていた

ん?今まで、気にしたこと無かった
みんな口であのコーヒー店を
「ネイキッド」と呼ぶのでてっきり、
裸や無防備さを意味する「Naked」だと思っていたけれど

このつづりだと、
ニューヨークの悪ガキってとこか

すると、
さっきのギャルソンの彼を思い出し

確かにと妙に納得する

私は、そのタンブラーを片手に、
廊下に出て、大きな窓のあるスペースで、
口を付けた


もう1時間以上たっていて、
冷たくなったコーヒー


「捨てんなよ」

と言われたそのコーヒーを一口含む

確かにそして冷めたときに出る独特な酸味が抑えられ
焙煎が丁寧だからか、炙り出されたその苦さが
口の中で広がった

美味しい

そして、大きくため息をついた

今朝からのこの自分のついて無さに、
心底嫌気がさした


「A?大丈夫か?どうした?」

すぐ、私の後ろで声がし
私は振り返る

「大丈夫です、ちょっと満員電車に酔ったみたいで」

「珍しいな、まぁあんまりムリすんなよ」

そう言って私の頭をポンと叩く

部長は・・・
優しい

何も答えられずにいると

「今日・・・どう?」

と小さな声で聞く

「今日・・ですか」

「元気なさそうだし・・・
良かったらと思って」

「ありがとうございます」

私は、周りを一瞬確認し
続けて
コクンと頷く


すると部長は
もう1度頭を撫で


「じゃあ・・・いつものところで」


そう言って
少し笑いその場を離れた・・・

私は、何も無かったかのように
タンブラーに口を付けた

その味は、さっきよりも
苦さが増していた

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設定タグ: , 二宮和也 , 櫻井翔   
作品ジャンル:恋愛
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紫姫(プロフ) - ミーさん» ミーさんすいません、しばらくこちらに来てない間に、どなたかによって使用不可になってしまっていました。現在、本部に相談してますので、しばらくお待ちいただけたらと思います。 (2020年11月9日 22時) (レス) id: 126fa04e95 (このIDを非表示/違反報告)
ミー - 続きが読めません…。 (2020年9月30日 0時) (レス) id: e62317eefb (このIDを非表示/違反報告)
yashuchar1031(プロフ) - だって、紫姫サンは褒めるところしか見つからないですもん(o´罒`o) (2020年8月25日 13時) (レス) id: 4cc73d8fe3 (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - すりおろし梨。さん» はい・・・今回はマウント取りましたw真面目に書いてたら、星伸びないし、「つまんない」って言われたので、だったらここに合う作品を書いてみましょってなわけで書き始めたのですが、結局2章では私の癖がさく裂してますw無理ですねw (2020年8月22日 18時) (レス) id: 126fa04e95 (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - yashuchar1031さん» やった♪褒められた〜、私、やればできる子なの〜ってwwwいつもありがとう (2020年8月22日 18時) (レス) id: 126fa04e95 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫姫 | 作成日時:2020年7月3日 0時

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