甘い空間 ページ6
この瞬間に、俺らの１５年分のすれ違いを、
埋めるかのように、
強く強く抱きしめ
そして、
そのまま、耳もとから、唇を滑らすように
Aの口元へと、軽くキスをした
チュッ
チュッ
と、
玄関でリップ音が少しだけエコーがかって響きわたる
あの日、Aとしょうちゃんに何があったのかわからないけれど
Aは、気持ちを殺してまで、しょうちゃんを選んだそれだけの大きな理由が
あったのかもしれない
それも１５年もの間だ
一体何があったんだろう・・・あの夏・・・
チュッ
チュッ
何度も重ね合わせた唇は、今まで何回も、何十回もあったはずなのに、
でも
それは全然違うものだった
俺は、ゆっくりAの唇を割り、
そこに舌をゆっくりいれる
あの夏のことなんて、
いまはどうでもよくなってくる
今、目の前にいるAが
ちゃんと心も、身体も俺の方を向いている
それだけで・・・・
このキスさえも
溶けそうになるくらい、甘ったるい
入れた俺の舌をAの舌が追っかける
お互いに、ザラっとした感触と、
粘膜のヌルっとした温かさを楽しむ
クチュ
クチュ・・・・
さっきまで響いていた、リップ音が少しずつ
深みを増していく。
歯列をゆっくりなぞり、
舌を絡める
少し息があがる
俺は少しだけ角度を変えると、
後ろ○○けぞるように、倒れそうになるAを俺は慌てて
抱きとめた
「はぁ・・・はぁ・・・
バカか・・・・倒れてる場合じゃねぇだろ・・・はぁ・・はぁ」
「ハァ・・・ハァ・・・。だって・・・和が・・・激しすぎなんだもん」
「はぁ？激しすぎ？
まだまだ、これからって時にさ」
そういって、玄関先で座り込む俺ら
何やってんだろ
こんなところで
どれだけ、俺はAを欲してんだよ
「もうっ・・・」
そうい言いながらも笑ってるAがあまりにも可愛くて
また、俺は座ったまま抱きしめてしまう
「ちょ・・・和？」
「何？」
「・・・なんでもない」
「んなわけないでしょ？なんだよ」
「・・・・甘すぎる」
その言葉がなんだかくすぐったくて
「甘えとけ・・・今までの分だよ
俺は、基本甘いの・・・」
そう言って俺は強く抱きしめた
「え〜、なんだか調子狂う・・・」
そうだよな、俺は今まで眺めるだけの第３者だったんだから
だけど、今は違う
「調子くるっとけ」
そういって、軽くキスをした
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1827人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
結愛(プロフ) - 和くんの立場を思うと、やるせないです。しょうくんに依存することでしか生きられない主人公に、少しだけ私と似た部分をかんじました。 (2020年3月3日 20時) (
レス) id: 790ab34727 (このIDを非表示/違反報告)
結愛(プロフ) - とても面白いお話でした。最後の3話から訳が分からなくなって、何度も読み返しました。和くんの中の主人公が好きという気持ち、しょうくんの部屋での出来事などは全部記憶からなくなってしまったということですよね。しょうくんと主人公の存在も和くんの中から消えた。 (2020年3月3日 20時) (レス) id: 790ab34727 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紫姫
| 作成日時：2020年2月14日 21時
