Gimmick Game ページ29
「しょうは、昔から和のこと大好きなの・・・
弟みたいだっていつも言ってる
でもね、
しょうのお部屋に来る和は、
いつも苦しそうな顔をしてるから、
見てるのが辛いんだって・・・」
「あ・・・あ・・・・・」
「だから、解放してあげなきゃって・・・
悲しそうな顔して言うの・・・」
Aの目が濡れる始める
「私も、しょうの悲しい顔みたくない・・・
だって、しょうがいないと私ダメだもん・・・」
「あ・・・」
動かなくなっていく体、
俺の目から、涙がこぼれる
「和・・どうして泣くの？
しょうがその苦しみから解放してあげようって・・・
言ってるのに
でね、今日は、おつかいを頼まれたの、
わたし、本当は外に出たくなかったのに・・・」
「お・・・つか」
「うん、おつかい。
でも
和は、気を使っちゃうから、バレないように
楽しいことしながら、飲ませてあげてねって、
和はきっと楽になるよ・・・よかったね
そうなったら、しょうも安心するって
それでね・・・
戻ってきたらたくさん褒めてあげるからねって」
嬉しそうに話すAの目は
宙を見ていた
「え・・あ・・・」
狂ってる
俺は、恐怖で震えが止まらなくなった
「でも、私、たまに失敗しちゃうから
一応、
しょうのお部屋でも、飲み物に入れてくれてたみたい・・・」
だか・・・ら
あの部屋をでた時から、やけに喉が・・・
「和・・・これで楽にしてあげようって」
「え・・・」
「プロプラノロール」
・・・
「あ、でも、しょうが少し、
よくお薬が効くようにしてるって・・・
味も甘い」
クスクス笑うA
プロプラノロール？
確かに高血圧を抑制する薬だ・・・・
いや、まてよ、その成分は・・・確か・・・
「しょうはね、和の事が大好きなんだって・・・
だから、和の悲しい顔をみたくない
それには・・・」
そう言った時
それは確かに、Aの声ではなく
しょうちゃんのあの低い声で
「俺らの記憶を消すのが1番なんだ」
・・・と
しょうちゃんの部屋の
シャワーの音の裏で、
しょうちゃんの独特な笑い声が聞こえる
Gimmickだ・・
そう、すべて
しょうちゃんの手の中でおさめられたGimmick・・・
俺は、このGameに・・・
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結愛(プロフ) - 和くんの立場を思うと、やるせないです。しょうくんに依存することでしか生きられない主人公に、少しだけ私と似た部分をかんじました。 (2020年3月3日 20時) (
レス) id: 790ab34727 (このIDを非表示/違反報告)
結愛(プロフ) - とても面白いお話でした。最後の3話から訳が分からなくなって、何度も読み返しました。和くんの中の主人公が好きという気持ち、しょうくんの部屋での出来事などは全部記憶からなくなってしまったということですよね。しょうくんと主人公の存在も和くんの中から消えた。 (2020年3月3日 20時) (レス) id: 790ab34727 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫姫
| 作成日時：2020年2月14日 21時
