＊ ページ33
すると、並木道をぬけ開けた噴水の前まで行くと、
ポケットから手をだし、軽く手をあげた和。
その先には
さっき、気づいた予想通り
夏川さんが立っていた
高鳴る胸をよそに、私は唇を噛み締めて
その場に立ち止まってしまう
この距離だと
二人が何を話しているのかわからない
おそらく、私の話をしているのだろうけど、
できれば、憶測ではなく、
真実を話てもらいたいところだけれど
私は夏川さんの気持ちを知っている以上、
また、そんな期待はほどほど薄い。
夏川さんは
私に対する不信感と、和抱く恋心で
そして
和もまた、私に対する不信感と翔に対する敵対心を募らせ
翔は、私に対する想いから、和に対して策士となり
私は・・・
その中で翻弄され、
答えを見いだせないままになっている
自分自身に嫌気がさしてる
この不可解で複雑な人間模様を、
誰かが、断ち切らなければ・・・
きっと今の状況は
まったく解決しない
ジッと遠くから
何か話し込んでいるように見える二人を、ただただ見ていた
そして、夏川さんが、和の体に寄り添うのが見える
思わず息をを飲んでしまう
自分の彼氏が他の女が抱き締めてるというのに
私は、嫉妬心でもなく、敵対心でもない
気持ちが込み上げてくるけれど
そもそも、今の私には彼女に何もいう権利はなく
ただ、それはまるで映画やドラマのワンシーンのように、客観的に見ていた
おそらく、夏川さんは和に想いを告げたのだろう。
彼女もまた、おそらく純粋なんだと思う
「自分に嘘をついている」私とは、
まったく正反対に、まっすぐに和に気持ちを伝えてる夏川さんの姿を見て
私は、
自分に嘘をつきながらも、
お腹の子どもを理由に、すがってるだけなんじゃないのだろうか・・・
いや、
違う
ただ単に、別れる勇気がないだけなのかもしれない
何か大きなきっかけがあれば、
私は、勇気を出せるのだろうか・・・
力なく、私は
手に持っていたスマホを取り出した
別れるきっかけ・・・
意を決して
タップして、和に電話をかけた
すると、二人はビクンと一瞬揺れ
和は夏川さんをゆっくり離し
ポケットから、スマホを出した
私は、その光景を遠くからジッと見ていた
自分で起こした行動なのに泣きたくなった
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紫姫(プロフ) - ゆり:)さん» キャラクターが動きすぎて。今、書き手も混乱してますwまさか紅い月で、こんなに長くなるとは思ってなかったので、自分でもビックリです (2018年9月13日 6時) (
レス) id: b7a52fdc9b (このIDを非表示/違反報告)
ゆり:)(プロフ) - 嘘だらけ……これから真実が明かされていくのでしょうか。色々と謎が深まれば、確実に間違いのないことだけしか信じられなくなっちゃいますよね。でも、さよならしないで翔ちゃーーーーん！涙 マンションでの和との会話が気になりまくりです！ (2018年9月12日 7時) (レス) id: 0e888923d2 (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - ゆーみんさん» するどーいwでも実はフェイクも今回は置いてますwなんせ最近読者さんが紫姫の癖を読み取ってくださるので、紫姫もあの手この手wよかったら次の章でもお待ちしてます♪いつもありがとうございます (2018年9月12日 7時) (レス) id: b7a52fdc9b (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - せいこさん» せいこさんっお久しぶりです♪読んでいただけてたんですね。嬉しいです。１番の初期に書いたangelシリーズぐらい、私もてんやわんやしてます。久しぶりにノンリアルを書くのもいいですねw (2018年9月12日 7時) (レス) id: b7a52fdc9b (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - サチさん» はじめまして。来ていただいて、ありがとうございます。実はもとは、別のところに映画の脚本のコンペにだす予定だったものですが、諸事情で間に合わず、お蔵入りしてた分を占ツク用に書き直してます。他の作品はリアルが多くてここではコミカルな作品が多いですw (2018年9月12日 7時) (レス) id: b7a52fdc9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫姫
| 作成日時：2018年8月23日 20時
