＊ ページ41
ＢＧＭもかかり、
少しずつアルコールが入っていくのもあって、
その場が少しずつ、盛り上がり始める
私のテーブルでも、それは同じ
ただ、違うのは、唯一私だけが、こんなに胸の内が張り裂けそうなくらい激しく、
まるで、蛇ににらまれたカエルのように固まってしまっていることだった
「おお、ニノ」
「え？うそ、ひさしぶりじゃん、どうしてたの？」
次々、和に話しかける
「どうも。ほら、Aちょっとつめて」
そう言って、私と翔の間に腰を下ろした和
そして、私の頭を撫でる
普段は絶対そんなことはしない
「お待たせしました。」
と、沙紀に新しいレモネードを店員が持ってきた
そして
テーブルの上に散乱したグラスをかたづける
「あ、生一つと、あとおまえは、レモネードね」
そう言って店員に注文をする
さっきまで、みんなを盛り上げていた翔は一言も話さず
ビールを飲みながら、
目の前のサーモンのマリネに手をつけていた
「え・・・ちょっと待って？
私？わかんなくなってきてるんだけど」
店員が去ったあと沙紀が話し出した
「何が？」
和が沙紀を見てそう聞く
「え？どういうこと？」
「あぁ、その件？
そういうことだよ、
沙紀と同じ・・・Aも、そうかもってこと」
「え？うそでしょ」
さっきまで、翔と話していた沙紀が今度は
和とも会話をはずませる
でも、和と翔が並ぶこの席に座る私の耳には
今は何も入らず
ただただ。置いてあった箸袋に折り目をつけていた
「えっAそうなの？」
え？
突然大きな声をあげた沙紀にビックリして。
私は沙紀をみる
「あ、ごめん聞いてなかった？何」
慌ててその場を つくろうかのように
私が横を向いたとき、
和のさらに奥の翔と目が合ったけれど、
あからさまに目線を外された
それが私には締め付けられるくらい苦しくなった
言ってる意味がわからなくて
「ごめん、何の話？」
と、沙紀をみると
沙紀が急に立ち上がった
「え・・・」
思わずそう呟いてしまった私の目線の先には
少しだけふっくらとしたお腹が見えた
「沙紀・・・赤ちゃん」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1881人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
凜(プロフ) - ああああ！！！！待って！今頃読んでいる私を許して下さい汗、そして、翔くんとニノのバチバチさが…んもぉ！すきっ！です！！！ (2018年8月29日 20時) (
レス) id: ea7207ff5a (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - フミちゃんさん» ハラハラドキドキが最後まで続きますように、書いていけたらと思いますｗｗｗ (2018年8月23日 22時) (レス) id: 468a98d518 (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - yuri125さん» わ〜、おひさしぶりです♪いつもありがとうございます、３人の心情の移り変わりを高校時代から綴ってるので、たまに混乱してしまうこともｗｗｗラストにむかって、がんばります。 (2018年8月23日 22時) (レス) id: 468a98d518 (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - 葵衣さん» いつもありがとうございます、おっと、今度はニノ担の翔くん派・・・いい感じです、書き手として最高です、これからもよろしくお願いします (2018年8月23日 22時) (レス) id: 468a98d518 (このIDを非表示/違反報告)
紫姫(プロフ) - keiさん» 続きは次の章へ（２回目）ｗｗｗいやぁダメだ、ビクビクしてる・・・ (2018年8月23日 22時) (レス) id: 468a98d518 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紫姫
| 作成日時：2018年7月24日 22時
