闇耳長族・伝記集《昔の思い出》 ページ19
本当の悪意を知る前の幼いAは、彼ら3人が稽古をする光景を見るのが好きだった。
だが、その日は少しだけ違っていた。
『A、これやる。お前の目の色みたいで綺麗だろ！』
『え、でも私2人に何もしてないよ？』
『友達に何かあげるのに理由が要るのか？』
Aは彼ら2人のような関係を、"友達"と呼ぶのだと…彼女はまだ、彼らの友達では無いと勝手に思い込んでいた。
しかし、彼らは違った。
Aを友達だと言い切る彼らに、彼女は胸が温かくなるのを感じる。
『友達…本当に？』
『何を今更、俺たちはもう友達だろう！』
『ああ。でなければ贈り物なんてしないからな。』
そう言って渡された水色の石。
光にかざすと緑にも見える綺麗な石。
『うん、ありがとう！大切にするね。』
彼女はその石を嬉しそうに握り、少年たちとの会話を楽しんだ。
彼らが帰り、1人になったAは貰った石を片手に枯木に寄りかかる。
すると枯れていたはずの木から、新しい芽が次々と生え始める。
Aがその場を離れるとその芽の成長はピタリと止まる。
彼女が手にしているのは"
しかし彼女がそれを知るわけもなく、自分の力で何かを生み出せると分かり、嬉々としてその能力を使った。
『…嬉しいな、私でも命を分けることができるなんて。』
その行為は彼女が倒れる朝方まで続いた。
次の日、彼女が倒れているのを発見した少年たちは自らの目を疑った。
彼女の周りに昨日までなかった枯れ草が大量にあったからだ。
『おい、大丈夫か？！ど、どうしよう、死んでるのか？！』
『息はあるから眠っているだけだろう。お前が落ち着いたらどうなんだ。』
ため息をついた少年は、慌てふためく友人の頭を叩く。
『いでっ！』
少年は頭を押さえながら原因を睨みつけ、口を尖らせる。
枯れ草でできた布団に、彼らは彼女を挟んで寝っ転がる。
その布団はとても柔らかく、少年達は眠気に抗えずそのまま眠ってしまった。
笑顔で眠るAの手には、少年たちから贈られた綺麗な石がキラリと輝いていた。
あとがきてきなもの
やっと、水の町様から頂いていたリクエストを書くことができました。
遅くなって本当にすみません(；´Д`A
これからも、期間が空いてしまうことがあるかもしれませんが、宇宙の様な広い心でお待ち頂けると幸いです。
それでは。
あたりめ
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あたりめ(プロフ) - ビアンカさん» ぬやっ！ありがとうございます！更新がどんどん遅くなってきている気がするのですが、絶対完成させますので、気長にお待ち下さい。(o^冖^o) (2020年7月1日 22時) (
レス) id: a8549bdcf0 (このIDを非表示/違反報告)
ビアンカ - とっっっっても面白いです！頑張ってください！ (2020年7月1日 21時) (レス) id: 8342502802 (このIDを非表示/違反報告)
あたりめ(プロフ) - スライムさん» ひぇ、ありがとうございます！そう言ってもらえるだけで、発狂しそうです。執筆頑張ります。亀更新ですが、気長にお待ち下さい(o^冖^o) (2020年5月15日 18時) (レス) id: a8549bdcf0 (このIDを非表示/違反報告)
スライム - 今日見始めたのですが、すごく面白いです！作者様のペースで構いません！完結してください！お願い致します(土下座)。 (2020年5月15日 17時) (レス) id: a72074cebf (このIDを非表示/違反報告)
舞京(プロフ) - あたりめさん» 待ってます！ (2020年4月19日 23時) (レス) id: 8bc37d8fd4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あたりめ | 作成日時：2020年3月25日 11時
