雨の生き様 【煉獄杏寿郎】

蝶屋敷 ページ15

『…君たちは』

「お、おれ？我妻善逸です…こっちは嘴平伊之助ですけど」


猪頭の少年は喉を痛めているらしく声を出すのが困難な為金髪の善逸が代わりに名前を教えてくれた


『雨柱、雨宮Aだ』

「ひっ、は、柱！？」

「強いのか！」


声出るじゃねぇか、カスカスだけど



『少なくとも今の君たちよりはね』

「俺とほぼ身長変わんないのに」

『あ”？』

「え、こっわ…」


「善逸？伊之助…！？」


炭治郎は外の様子に気づいたらしくお背を袖で拭いながらこちらを覗く

Aに気がついた瞬間眉を寄せ明らかに敵意をむき出しにし善逸と伊之助の前に庇うように立つ


「なんのようだ！」

「炭治郎！？この人柱だよ！？」

「こいつは禰豆子を刺した…柱だからといって善と悪の区別もつかないのか！？」

『…』


「俺はあなたを許さない！」



『鬼は悪だ』

「っ！」


炭治郎はAの胸ぐらを掴み流石にまずいと思ったのか善逸が止めにかかった


『鬼殺隊には鬼に人生をめちゃくちゃにされ大切な人を殺された者が大勢いる。もちろんこの蝶屋敷にもだ』

「そんなことっ」


わかりきっている


お前も一緒なんだろ



『俺は柱だ、下の者を守り鬼を滅し鬼舞辻無惨を潰す。それが俺の使命だ』

ハッとすると炭治郎はゆっくりと手を下げた


『俺は俺の、大切な者のために自分の命を賭けている。それが俺の生き様だ

きみ生き様はなんだ？』


「おれの…生き様？」


『強くなれ竈門炭治郎弱きものは、何も守れない』

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