幸せ68 ページ26
若菜「今日はカボチャが安かったのよー♪」
という若菜の笑顔と共に運ばれてきたカボチャの煮つけや刺身や汁物。
Aはそれを嬉しそうに口に頬張り
隣で同じ様に頬張り、少し舌を火傷してしまったリクオに水を飲ませてやる。
それを宥める鯉伴に、がやがやと賑わう妖怪達。
いつもと変わらない、美味しくて楽しい夕飯の時間は
今日も滞りなく終わりを迎えた___。
・
・
・
鯉伴「本当にここでいいのかい?
大事な話ってんなら俺の部屋で人払いしたって…」
「ううん、ここがいい!
今日は月が綺麗だから!」
鯉伴「そうかい。
ホラ暴れんな、落っこちちまうぜ。」
奴良組本家の瓦屋根の上
見事な半月を眺めながら、Aは鯉伴に抱き抱えられて居た。
鯉伴「んで？
何するのか決めたって?」
「違うよ。
何がしたいのか決めたんだって。」
鯉伴「なんか違うのかい?」
「全然違うよ。」
鯉伴「そうかい、そりゃ失礼。」
「許してあげる!」
鯉伴「ははっ、ありがとよ。
んで？
何をしたいんだいA。言ってみな。」
「ん。
俺ね、総大将にはならない。」
その言葉に、鯉伴はスッと目を細めた。
口角も一文字を引き、じっとAを見つめている。
それに少しも怖気づかず、Aもまた父の目を見つめ続けた。
鯉伴「・・・理由を聞いても良いかい?」
「俺には無理だって思ったんだ。」
鯉伴「無理?」
「うん。
俺は、親父やじじいみたいに、強くなれない。
皆を護って、引っ張って行ってあげられないと思う。
俺、今まで沢山の奴らから、『期待してる』って言われてきた。
でも全然嬉しくなかったんだ。
逆にすっごい辛かった。
だって皆が欲しいのは、『俺』じゃなくて『総大将』だったから。
そう思った時に、俺には無理だって分かったんだ。
だって親父やじじいなら、そんなこと思わない。
2人は、自分が『総大将』だって、ちゃんとわかってるから…
ううん･･･。
だから、その、『総大将』なら、期待されるのは当たり前って思うから、
期待されるのに悩んだ俺は『総大将』じゃあない、って思うんだ。
・・・んン…。」
一生懸命に言葉を探し、必死に伝えようとするAを
鯉伴はただ静かに見つめ、待った。
我慢ばかりを覚えてしまったこの子の、久々の正直な想いを。
そしてAは、いよいよ口を開いた。
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紗那(プロフ) - 久しぶりに《この手に掴んだ幸せを》を一気に読み直したのですが、やっぱりstoryや展開などが大好きです(*^◯^*)更新停止になっているみたいですが、もう更新されないのでしょうか････？更新されるのを待ってます(＞人＜;) (1月28日 17時) (
レス) id: a0235214a5 (このIDを非表示/違反報告)
こと(プロフ) - めっっちゃくちゃに好きです。大好きですガチ萌えます！！！本当に最高すぎます！！！！もう更新されることは無いのでしょうか……？続き楽しみに待ってますm(_ _)m (12月11日 18時) (レス) @page50 id: 8bdd3d2cd9 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - すっごく､萌えます！！めっちゃ続き気になります！ (9月25日 0時) (レス) @page50 id: 1fc4502f62 (このIDを非表示/違反報告)
ポッチ(プロフ) - めっちゃ好こです｡男色もストーリーも大好きなので何度も読み返してしまいます｡更新はもうされないのでしょうか? (5月24日 11時) (レス) id: bc736021f3 (このIDを非表示/違反報告)
れもん - おわーーー！！好きです！好きすぎます！！！このままリクオも混ざって…まさか若菜さんが…良いですね！！！！！鯉伴様もカッコ良すぎる！！続き、待っております！でも、無理はなさらないでください！ (2022年10月25日 1時) (レス) @page50 id: 4d12249e4c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：泪 | 作成日時：2017年4月10日 15時
