ごめん。 5

ごめん208 ページ8

.















私、こんなに愛されてるんだ。家族として友達としてこんなに愛されてるんだ。なんで気付かなかったんだろうって自分がバカみたいに思えてきた。















『A？泣いてるの？……あれ、おーい』
















ホソクの声が聞こえるけど涙のせいで返事が出来ない。後ろでみんなから泣かしたのなんだのって声が聞こえる。ホソクも戸惑ってるみたいだけどどうすることも出来なくて。



















『んー……まあいっか。とりあえず俺の気持ちだけ言うからね。
まず、勝手にいなくなるなよ。ほんとにびっくりしたんだぞ？思わずみんなに電話しちゃってさー、そしたらユンギヒョンには睨まれるし、ジミニには問い詰められるしで……俺も大変だったんだぞっ。ま、無事で良かったけど。
……それと、ちゃんと伝えるんだよ。大丈夫だって。お前は俺の妹だ！あいつも俺の弟だし！毎日ホソクパワーを貰ってるお前らなら大丈夫。今の自分の気持ちをしっかり伝えな。泣いてもいいから』





















根拠もないし、説得にもなってない。でも何よりも勇気をもらえた。やっぱりホソクには何か人を勇気付ける力があるんだなって。こんなに温かい言葉をみんなから貰える私はやっぱり幸せ者だ。だから今度は私が伝えなきゃ。


















『……ありがとうっ、みんな。だいすきっ……』




















それは俺たちに言う言葉じゃないだろ、なんて咎められたけど最後には行ってこいって送り出してくれた。
電話を切って、もう一度ドアの方を見る。それと同時に見えた見覚えのある、愛おしい人の姿。
息を大きく吸ってその名前を叫んだ。























「チョン君っ！」

























.

ごめん209→←ごめん207

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す