ごめん222 ページ22
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チョン君がお風呂に入っている間にスマホを確認すると膨大な量の通知が来ていた。もちろん、そのほとんどがあの五人から。どうだったとかジョングギに酷いことされてないとかそんなのばっかり。
ほんと、みんなして心配性なんだから。
「大成功、っと」
なんで大成功にしたのかは分からないけど、何となくそうした。別にドッキリなんかじゃないのにね。
メッセージを確認したことで通知が消えてようやく終わったと思った矢先、一つだけ通知が残っているのに気付いた。
「……テヒョン」
通知をタップしてメッセージを確認する。そこにはたった一言だけ、こう書かれていた。
『ごめん』
「ごめん……か」
それは、いつしか彼が私に送ってきた言葉だった。でもなぜかあの時と感じ方も受け止め方も全く違くて。きっとテヒョンもそうだと思う。お互い、まだたくさん思うところはある。それでも前に進まなきゃいけない。
思えば、あの時からテヒョンはもう前に進み始めていたのかもしれない。だから一言だけ私に伝えた。はっきり別れを告げなかったのは彼の優しさからかもしれない。だけど前に進むためには何か言わなくちゃいけない。言わなければならない。だから考えに考えてこの言葉を使ったんだ。
「……ありがとう、テヒョン。私も前に進むよ。これからはチョン君と二人で」
キーをタップして文字を打つ。きっとこれで伝わるから。
『ごめん』
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ゆきなみ(プロフ) - 一気に読ませて頂きました。一言で言うなら最高です。作者様の伝えたかった、テテとグクの違った優しさと不器用さ。両方胸が痛くなるほど伝わって来ました。作者様は、読み手の心のバランスを取るのが、凄く上手ですね^^*最後、一度テテに抱かれるシーン、大好きです。 (2022年2月27日 17時) (レス) @page25 id: dd84e47893 (このIDを非表示/違反報告)
閔(プロフ) - fyh333さん» わわわ!コメントありがとうございます!このお話も完結してはや半年......にも関わらず、こうして読んでいただいて本当に嬉しいです!これからもご期待に添えられるよう頑張りますね。ありがとうございました! (2019年12月29日 21時) (レス) id: 61c94025e1 (このIDを非表示/違反報告)
fyh333(プロフ) - 泣きました最高でした! (2019年12月29日 21時) (レス) id: db4f5022f9 (このIDを非表示/違反報告)
閔(プロフ) - cookyさん» わあ!ありがとうございます!完結してから日が経ったにも関わらず読んでいただいて、こんなに嬉しいコメントまで......ほんとに感謝です!私の伝えたかった思いを感じてくれて本当に嬉しいです。これからも頑張ります!ありがとうございました! (2019年7月17日 0時) (レス) id: 61c94025e1 (このIDを非表示/違反報告)
cooky - 本当に感動しました涙 夢主の周りがいい人すぎてもう涙がとまらなかったです。5章もあったのにあっというまでとても寂しいですがこれからも作者さんの作品を期待しています!ファイティン!! (2019年7月17日 0時) (レス) id: 13ad5ea90e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:閔 | 作成日時:2019年6月5日 20時