45話 ページ47
「その時もね、木霊達が騒がしかったの2回目の時より一層ね…戦争でも始まるのかと思ったよ」
阿部は優しくAの肩に手を回す
「Aちゃんは何か見たんじゃないの？あの森で」
『…っ何も見てない…』
震えながら、口から出たのはその言葉だった
神子と約束したことは言いたくない
「…そっか、言いたくないなら聞かないよ」
ごめんね？怖がらせたよね、と優しく声をかけながら撫でてくれる
『っあ、べっちゃ…んっごめん…ごめんなさい…っ』
何も言えないのが辛くて苦しくて涙が零れる
「Aちゃんは何も悪くないよ？大丈夫、もう何も聞かないから」
優しく微笑みながら指先で涙を拭う
『いつか、いつかちゃんと言うからっ』
「うん」
『待ってて…っ』
「うん、ありがとうね」
少し落ち着いたのかAは泣き止み
「あ、後もう一個だけ質問あるんだけど答えてもらってもいい？」
『…うんっ』
「これは変な質問じゃないから」
阿部はニコッと笑い
「…僕の事は好きですか？」
『阿部ちゃん…？』
「僕は翔太みたいにずっとは傍に居てあげられないけど…誰よりもAちゃんの事は守ってきたと思ってる」
阿部は木霊で中々屋敷には来ないが
Aが来た時からA自信に結界を張っていて変な者が近づいても大丈夫な様にしてきたらしい
『全然分かんなかった…』
「そんな結界なんて分かって見えてたら嫌でしょ？」
『確かに』
「はは、でも守ってたのはほんとだから」
『じゃあこれからも守ってね阿部ちゃん』
「当たり前じゃん、僕達のお姫様なんだから」
いくら、守っても
「これからも守るよ」
君の目にはあの人しか見えてない
「…ずっと傍にいてね」
だけど僕は諦めない
『阿部ちゃん』
だって君は
『私阿部ちゃん好きだよ！』
ずるいから
「ふふ、ありがとう」
『阿部ちゃんは優しくて他の人にないとこいっぱいあるから！翔太も見習わないとね』
「(すぐ翔太の話になるの無自覚なのかな)」
『あ、翔太ね…』
それから他愛のない話をして
その6割くらいは翔太の話だった
それを阿部は微笑みながら聞いていた
『それとね…』
暫く話していると
『(光ってる)』
勾玉は緑に光っていて握りしめる
『阿部ちゃん！』
「なに？」
『ありがとう！』
そう言って阿部に抱きついた
「え？急にどうしたの？」
阿部は素直に受け入れ抱きしめ返す
『なんか言いたくなったの！阿部ちゃん好きだから！』
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くらと(プロフ) - さくらさん» ありがとうございます！猫めめ可愛いですよね！ (2022年6月8日 23時) (
レス) id: 1c83c89606 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - お話面白くて好きです！めめの猫ちゃん可愛くて好きです😊 (2022年6月8日 0時) (レス) @page33 id: 79c06ba365 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くらと | 作成日時：2022年5月29日 19時
