32話 ページ34
｢何もなかった？｣
『え？うん、なんか男の人に話しかけられたけど逃げちゃった』
｢…そっかよかった｣
『焼きそばおいしー！』
もぐもぐ貰った焼きそばを食べているA
｢(やっぱりこいつもなんも自覚してねぇしヒヤヒヤするな)｣
先程男が逃げていったのは、岩本が天狗姿で
Aの後ろから睨んでいたから(めちゃくちゃ怖い)
『ひーくん手』
｢ん｣
離していた手を再び繋いだ
『ひーくんが離れるなって言ったのに離れるとはどういうことですか！』
｢わりぃさっさと飯食って連れていきたいとこあったの｣
『連れていきたいとこ？』
｢うん、こっち｣
先導する岩本について行くと
『川？』
｢そう、川｣
どこにでもあるような綺麗な川について
なんだろーと思っていると
｢時間的にもうすぐかな｣
『なーに？』
｢見てれば分かる｣
しばらくすると、たくさんの光が川から浮かび上がってきた
『綺麗…』
｢ゲンジボタルって言うんだってよ｣
岩本が見せたかったのはこの季節になると見れるゲンジボタル
Aは目を輝かせて見ている
｢こっち座れるから｣
近くの木の根元に2人で座り、眺める
『知らなかったなーホタルいるなんて』
｢ここ結構人気スポットなんだよ？でも俺らが今いる場所は俺の特等席｣
『ひーくんって意外とロマンチスト？』
｢意外じゃねーわ｣
俺だってかっこいいんだよ、と頭を撫でる
『え？ひーくんがかっこいいのは知ってるよ？』
｢…っお前そういうとこだからな！｣
『わっ！』
わしゃわしゃと撫でまくる
こういう天然なところ時々心配になる岩本だった
｢…そろそろ帰るか？｣
チラッとまだホタルを見てるAを見る
『んーもうちょっといたいな、ひーくんと一緒にいる時間少ないからさ』
いっつも村のこと守ってくれてありがとう
｢当たり前だろっそれが仕事だ｣
そう言った途端、バサァと翼が出てきて
黒い羽が宙を舞う
『綺麗な黒い羽だね』
｢お前ぐらいだよそんなこと言うの｣
『私もこんな翼生えるかないつか』
｢……お前に翼が生えるまで見守ってやるよ、ちゃんとな｣
『ひーくん…』
岩本がそういうと、Aの勾玉が黄色に光った
『(また光った…守ってほしいのが叶ったのかな)』
勾玉をぎゅっと握り微笑む
｢何ニヤついてんの？｣
岩本には勾玉は見えないようで
『ううん、なんでもない！』
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こういう話見たい！っていうのがあればリクエストなどお待ちしております
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くらと(プロフ) - さくらさん» ありがとうございます！猫めめ可愛いですよね！ (2022年6月8日 23時) (
レス) id: 1c83c89606 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - お話面白くて好きです！めめの猫ちゃん可愛くて好きです😊 (2022年6月8日 0時) (レス) @page33 id: 79c06ba365 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くらと | 作成日時：2022年5月29日 19時
