第七話 ページ9
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『…………』
「いやぁ君がこんな所でアルバイトをしてたなんて。ここは探偵社御用達の喫茶店なんだよ
偶然だ、きっとこうなる運命だったのだねぇ」
『…………』
「あ、おばちゃん彼に話があるから借りてるよ」
『…………』
「それにしてもなんだい?そのメガネは。君は視力は良かったのだと思うけど」
『…………』
僕はひたすらに黙った。
この男_____太宰治と話したら…きっと何かが終わってしまう。
というかもう終わるものはわかってる…「普通の生活」だ
「なんで喋らないの?」
『………』
「…まぁいいさ。君に話があってきたんだ」
『…(なんで居場所わかったんだよ、証拠隠滅したはずなのに)』
「ん?鈴の居場所がわかった理由?そんなの簡単さ、私の異能に君は敵わないからね」
あー…そうだった…
この男も異能力者だった…「反異能力者」の彼。
「異能無効化」の彼には通用しないんだった…僕はバカなのか
「そうゆうことだよ。だから君が“特一級危険異能力者”なのも記憶しているよ」
『(この包帯無駄遣い自 殺愛好家変態変人野郎が)』
「それ、悪口かい?」
太宰が運ばれてきたコーヒーを口に運ぶ
まだ暖かい美味しそうなコーヒーが僕の前にも置かれた
「余談はこの辺にしておいて。単刀直入に言おう」
僕も黒く輝くコーヒーを口に注ぐ
今日も店長の淹れたコーヒーは美味し_____
「君には武装探偵社の社員になってもらう」
『っげほっっ!?』
「おっと…」
『ゴホッ…は…はぁああ!?』
「おばちゃーん、布巾くれないかな」
『おい!っ…ゲホッ…』
太宰の発言にコーヒーが喉を突き刺す
むせて、咳が止まらなくてコーヒーカップを机に落として黒い液体が広がっているが!
それどころではない!
『なんで決定事項みたいになってるんだよ!僕はやらない』
「やーっと言葉を喋った」
『喋るだろ!僕の人生が変わってしまうかもしれないんだから!』
「はいはい落ち着いて」
『じゃあさっきの言葉を嘘にしてくれ』
「ごめーん無理」
今にも胸ぐらを掴みたいほどに拳が震え始めた
僕は絶対やらない。どーせまた利用するんだ。縛るんだ。僕の自由を奪うんだ。
バレたらまたツライ目にあってしまう
『やらない入らない近づきたくもない。絶対に』
「いいのかなぁ?私に反抗しても」
『昔の僕とは違うんだ』
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みき - とっても面白いです!更新頑張って下さい! (2019年6月16日 8時) (レス) id: 8d56403f64 (このIDを非表示/違反報告)
☆のん☆(プロフ) - 11話、淳じゃなくて「敦」です。キャラクターについての誤字はもっと気をつけたほうがいいと思います。 (2019年5月21日 15時) (レス) id: b41524b4b3 (このIDを非表示/違反報告)
十夜 - クドい様ですが、敦が淳になってます。 (2019年5月6日 21時) (レス) id: c029fe2fa8 (このIDを非表示/違反報告)
ルーカス - 続きめちゃめちゃ楽しみにしてます! (2019年5月1日 21時) (レス) id: 9beb8a0104 (このIDを非表示/違反報告)
なっつ(プロフ) - 中島敦が中島淳になってますよー!更新応援しています! (2019年4月26日 21時) (レス) id: 956baee6af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水餅 | 作成日時:2019年4月20日 12時