【WT】青春待ったなし！！！！！ (ページ8)

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『へ〜！レイジさんの手料理でお祝い、いいねぇ！』

空閑「ひめ先輩も来る？」

三雲「こら空閑！」

『レイジさんの手料理は食べたいけど、さすがに今日負かされた相手の祝賀会に参加するのはダメでしょ！』

いきなり今日勝ったばかりの相手に、その勝ちを祝う晩御飯に誘うものだから、思わず大きな声を出してしまったが、ケタケタと大きく笑って空閑と話す姫坂先輩に少し安心した。

木崎「それはそうだが姫坂、今日は何を食べるつもりなんだ？」

『安心してくださいよ、レイジさん。この後王子先輩とご飯行きますから。』

木崎「そうか、それなら安心だ。」

雨取「だからそんなに綺麗な格好してるんだ…。」

『千佳ちゃんはいい子だねぇ！』

雨取「わあ！」

『それに、レイジさんから色々教わったので最近はちゃんと作り置きとかしてるんですよ。』

木崎「そうか。それじゃあ、俺たちはそろそろ行く。行くぞ、お前たち。」

雨取「さようなら。」

空閑「また一緒に食べよーね。」

『はーい、またね。』

レイジさんや千佳たちが向こうへと歩き出した隙に、気になっていた耳のことについて聞く。

三雲「…あの。」

『三雲くん、どうしたの？』

三雲「左耳のそれ……。」

僕の言葉に一瞬驚いたように目を見開き、すぐに少し照れた様子で耳を見せてくれた。

『バレちゃったか。去年…くらいかな。みんなに内緒で開けたの。

王子隊以外で知ってるの三雲くんだけだから、内緒ね。』

三雲「僕以外は知らないって、出水先輩たちも知らないってことですか？」

『多分知らないと思うよ。学校ではもちろん外してるし、トリオン体には反映してないし、遊びに行く時もつけていかないし。』

三雲「…どうしてそこまでして隠すんですか…？」

『ん〜、……最初は怒られそうだったからだけど、最近はなんか言い出すタイミングなくって。』

困ったように眉を下げる姫坂先輩に、「怒られる」のは何故かという質問はグッと飲み込んだ。

その後すぐにブブッと震えた携帯を見るや否やすぐにパッと花を咲かせ別れの挨拶をする姫坂先輩の眉は、もう下がっていなかった。