くじら一家の末っ子くん part2 (ページ25)

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くじらが71匹ページ25

「誓盃の儀礼。
時節柄、略儀ですが、よろしくお頼み申します」

口上人のイゾウが述べる

「親子盃の儀、執り行います。
本日、僭越ながら口上を述べますイゾウと申します
なお取持人はサッチ、立会人はマルコ、見届人にはティーチ……」

サッチが親分に当たる父さんから下された盃を
エースのもとに交わす
盃に再び酒が注がれ、順に隊長たちに回り、俺にも回った

「オヤジ」

「おぅ、息子よ」

その一言で、

「目出たく……！ここに、お二方は親子と相成られたした！」

イゾウがいい終えると、俺は拍手をする
俺の拍手に遅れて、場が拍手で包まれた

「あ～、だよい
いいかエースよい、うちに入ったらな……」
「ちょっと、いいか？」

マルコの言葉を遮ったエースは刺青のある方を父さんにむけた
マルコは戸惑ったように「よい？」という

「おれの名はポートガス・Ｄ・エース
名前は大恩あるおふくほにもらった
そして、刺青(これ)は、おれの恩人でもある兄弟たち。うしろに控えている舎弟たち……
紹介する、おれの家族だ

そして今日、おれは……白ひげも、あんたの盃を受けた」

そして背を向ける

「この背中は空けておく
この盃の意味が……おれの探してきたものが、ここにあるとわかったとき
そのときこそ、おれは、この背中にあんたの印(ﾏｰｸ)を背負う

オヤジ……」

そのままの意味
マークを背負うつもりなのだろう
それが、エースの

「これが、おれの心得だ」
「……だよい」

俺とマルコが同時に手を叩いた
先程よりも大きな拍手がその場を包んだ