悪い噂 (ページ49)

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行為が終わると、樹くんはベランダへ言って煙草を吸っていた。

上半身はそのままで、煙草を吸っている樹くんはなんだかそのまま夜の闇に吸い込まれそうで、怖くて、思わずその背中に抱きついてしまった。

「んは、どうしたの？」

『なんか、いなくなっちゃいそうで』

「だあいじょうぶ。いなくならないよ」

ぽん、と頭をひと撫でして煙草を消す
私に煙を吸わせたくないんだ、ってそんな優しさ今更いらないのに

どうせなら酷くされたかった
お前は玩具なんだよ、ってくらいぐちゃぐちゃに
あの時の ‘‘ 好き ’’ に意味なんてないから、って

樹くんから与えられる
‘‘ かわいい ’’ も ‘‘ 好き ’’ もキスも行為も
全部全部、嘘だって言われた方が十分楽なのに
そうしてくれない樹くんは本当に酷くて狡い

そんな樹くんを好きな自分も、きっと北斗にとっては酷いんだろうな

きっと、舞花から見ても私は酷くて狡い

樹くんのことなんて、言えないんだろうな

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お話がいっぱいになったので移行します！
更新1ヶ月も空けてしまってごめんなさい^^;