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ピンポーン、と樹くんの部屋の番号を押す
「はーい」
と気の抜けた声と共に出てきた樹くんはなんだか少し疲れていて、ドサッと私に覆い被さった
『えっと、樹くん？どうしたの？』
「Aちゃん、ごめん」
そう言って近づいてきた樹くんはそのまま私の唇に貪り付いて、暫くそのままだった
腰が抜ける、なんて軽いもんじゃないくらい全部を樹くんに抜き取られたと思ったと同時にそのまま身体を持ち上げられ、ベッドに下ろされた
『樹、くん？』
「嫌いになってもいいから、お願い
今だけは俺を拒まないで」
そう泣き出してしまいそうな表情で見下ろされ、気づけば樹くんの頬に手を添えていた
『嫌いになんて、なれないよ』
そう言えば静かに泣き出した樹くんが優しく、でも、少し荒っぽく私を抱いた
樹くんと身体を重ねるのは、2回目だった
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作者名：かす | 作成日時：2021年4月12日 10時
