悪い噂 Ⅱ (ページ30)

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「夜ご飯、作りすぎたから持ってったらいないからLINEしたら案の定」

『ご、ごめん』

「ほんっと、首輪でも付けとかなきゃダメなの？」

『くっ、』

「嘘だよ、俺のもんじゃねえし」

ふは、って笑うけど分かってるよ。元気がないことも、その原因が私だってことも。

北斗が来るまでの準備してる少しの時間に考えた。
北斗のことと、樹くんのこと。

どっちも私にとっては大切で、大切すぎてはっきりと選べなかった。贅沢だけど、2人とも必要だから。

でも、そんな私の中途半端が結果的に2人を苦しめた。
自分の言った言葉の重要さで、自分のする行動の軽率さで、2人を苦しめているんだ。

ごめんね、2人とも

でも、もうやめたよふらつくのは
どちらも、なんてワガママできないんだから

選んだよ、わたし

『ねぇ、北斗』

「ん？」

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『私、樹くんのこと好きなのやめる』