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大貴side
大「…あ、山田。熱計ろうな」
涼「んっ……」
秀くんと山田の会話が途切れ、ふと我に帰った。
さっき医務室からもらってきたばかりの体温計を、力の入らない山田の脇に挟んでやって。
ピピピっとなった電子音を合図に、それを引き抜いた。
………そうしてる間にも、山田は疲れたのか、目がとろんとしてきていて。
大「ん、寝れるなら寝ちゃいな?帰るときには起こすから」
涼「…………ほんと…?」
聞き返されると思わなくてビックリしつつも……安心させるように笑って頷けば、山田はホッとしたように目を閉じた。
大「……わーお」
圭「何度?」
大「38.6」
圭「…わーおだね……山ちゃん大丈夫かなぁ〜」
雄「俺冷えピタと飲みもん買ってくるよ、ポカリでいいよね?」
秀「あ、じゃあ俺の財布持ってって」
雄「さんきゅ」
慧「あれ、昼休憩っていつまで?」
侑「もうすぐ終わるね……僕とゆーてぃ撮影行ってくる」
宏「じゃあ………俺はお粥でも!」
光「全力で阻止。俺が行く」
秀「残りは山田についててやれよ。俺事務所に連絡してくるから」
慌ただしく、皆が動き出す。
そんななか俺は、再び山田の顔を見た。
あどけない寝顔には、さっきの涙のあとがくっきりと残っていて。
思わずそっと、その頬に触れる俺。
…………なぁ、山田。急かしたくはないけど…
大「そろそろ、教えてくれてもいいんじゃねーの………」
俺の、そんな呟きは、もちろん山田には届かなかった。
慧「何大ちゃん、犯す気?」
大「はっ…!?」
慧「だって、頬撫でながらそんなこと言っちゃって」
大「ばっ………そんなんじゃねーよ!!」
圭「ちょっ、ねぇ!山ちゃん寝てるんだから…!」
大「あ、わり……」
そんな会話の最中でも、すやすや眠っていた山田。
起きた頃にはなんとか微熱ほどに下がっていて……次の日には、すっかり元気になっていた。
良かったは、良かった………けど。
山田への謎は、深まるばかりだった………
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楠木りずむ(プロフ) - R.Y.⇔A.M.さん» Twitterの方まで読んでくれてありがとうございます……♪長々とむしろ嬉しいです!!感謝しかないです!!( ;∀;)これからも楽しませられるように頑張りますのでよろしくお願いします…! (2019年7月14日 19時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
R.Y.⇔A.M.(プロフ) - 楠木りずむさん» Twitterのみっちーとのお話もなんかほんとにあったら(ほっこりできないですけど笑)あんな感じだろうなぁって微笑ましかったです裕翔くんsideで終わるのも(*´∇`*)長々とすみませんとにかくいつも楽しませて頂いてます!! (2019年7月13日 21時) (レス) id: 4fb7d0def9 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - R.Y.⇔A.M.さん» 嬉しいです!!そうなんです、ハッピーエンド主義者です笑 これからも病系色々入れていきたいと思ってるので、楽しんでくれると嬉しいです!(*´ω`*)コメントありがとうございます! (2019年7月12日 9時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
R.Y.⇔A.M.(プロフ) - ついにぶつかったゆとやま…止めようとする圭人がもう…!りずむさんの最後は仲が深まるあたたかいお話、フィクションでもとりあえず元気でいて欲しいけどフィクションの病系に萌える私はいつも更新楽しみにしてます!!お忙しいとは思いますが更新頑張って下さい!! (2019年7月12日 0時) (レス) id: 4fb7d0def9 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - JUMPLOVEさん» ゆうかさん!コメントありがとうございます!嬉しいです(*´ω`*)質問箱、通知は見ました!まだ開いてないけど!(遅)あとでお返事させていただきます♪頑張ります〜! (2019年7月4日 19時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
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