マネージャーの、山田です。

綺麗な顔 ページ3

慧side



パシャッ。

「次、笑顔頂けますかー？……そう！それそれー、いいねー！」

パシャッ。


雑誌のペア撮影で、カメラマンさんの要望に答えていく俺と知念。

その様子を、スタジオの端の方の椅子で興味深そうに見てるのは、新しいマネージャーの山田だった。

「…おっけい！お二人の撮影以上になりますー」

慧「ありがとうございましたー」

ちなみに秀さんは、他の仕事で少し遅れてる裕翔の方に付いているらしい。大変だなぁ……

涼「ふたりともお疲れ様」

侑「んー……ねぇ、今日ご飯行こーよ」

涼「まだ仕事あるでしょ」

知念も山田も人見知りだけど、同い年ということもあってか、すぐ打ち解けたふたり。

今も、仲良さげに話していて……って、おい。俺は空気かい。

ほんの少しだけ頭のなかで拗ねていれば、ゆっくりと近寄ってきたのは、さっきのカメラマンさんで。

心なしかその表情は、いつもより生き生きしてるように見えた。


カ「そちら、マネージャーさん？」

涼「あっ、はい！山田です、お願いします」

……そっか、そういやこの雑誌の撮影は、山田は初めて見るのか。

マネージャーになってから数週間が経ち、大分仕事に慣れたように見えたけど……カメラマンさんと話すときは、なんだか少し堅い。

緊張してるのかな……？

カ「こちらこそ、よろしくお願いします〜。………凄く綺麗な顔してますね？」

涼「えっ……あ、そ、ですか…？」

やっぱり、そう思うよね。

正直、俺も初めて見たとき、すげぇ綺麗な人だと思った。

マネージャーなんかじゃなくて、出演者の方に回った方がいいんじゃねぇの、って。

というか、なんなら……今でもちょっと思う。

そのくらいに、山田は芸能人顔負けの美人さんだ。

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