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光side
大「薮くん!光くん!」
山田を連れてゆっくりと廊下を歩いていれば、後ろから聞こえてきた声。
振り返ると、追いかけてきたらしい大ちゃんが息を切らしていて。
大「医務室今空いてるってさ。知念が確認してくれた!生憎担架はないんだけど………」
光「え、気づいてたの?」
大「そりゃ……ね。皆気付いてたよ。……山田?もうちょい頑張ろうな」
俺と薮に肩を組まれるようにして目をつむる山田に、大ちゃんがそう声をかける。
まぁ確かに、あんだけチラチラ山田のこと見てたら、倒れたのにも気づくか……
宏「大ちゃんありがと、助かる」
大「うん、飲み物とか買ってくるよ」
光「あと一応秀さんにも連絡しといて」
任せろ!と親指を立てた大ちゃんは、パタパタと廊下を走っていき、俺ら3人だけになった。
俺らも出来るだけ急いで、早く山田を寝かせてやりたい………
その思いは、薮も同じなようで。
宏「光、俺の背中に山田乗せてくんね?そっちの方が早いわ」
そう言って1度俺に山田を預け、その場でしゃがんだ。
………大丈夫?
山田筋肉あるし、お前潰れない?
なんて思ったけど……今はそんなこと考えてる暇はない。
自力で動けない山田をなんとか薮の背中に乗せる。
だけど、これがなかなか至難の技だった。
光「よっ………そうそう、寄りかかって………腕、腕回して、腕………」
意識は一応あるけど、聞こえてないのか、はたまた聞こえてても頭が回らないのか……うまく背中に乗れない山田。
声はかけながらも、無理矢理腕を首に回させて、なんとか薮の背中に寄りかからせる。
光「おっけ、薮行ける?」
宏「んっしょ……あ、全然平気………なんかあの、思ってたより、軽い……」
………もしかして、食ってなかったの、コイツ。
途端に激しく心配に襲われて、今さら冷や汗が背中を伝う感覚。
宏「……行こ」
光「ん。山田?すぐつくからなー」
早く休ませてやらないと。
俺らは、さっきの倍のスピードで、医務室へと向かった。
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楠木りずむ(プロフ) - R.Y.⇔A.M.さん» Twitterの方まで読んでくれてありがとうございます……♪長々とむしろ嬉しいです!!感謝しかないです!!( ;∀;)これからも楽しませられるように頑張りますのでよろしくお願いします…! (2019年7月14日 19時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
R.Y.⇔A.M.(プロフ) - 楠木りずむさん» Twitterのみっちーとのお話もなんかほんとにあったら(ほっこりできないですけど笑)あんな感じだろうなぁって微笑ましかったです裕翔くんsideで終わるのも(*´∇`*)長々とすみませんとにかくいつも楽しませて頂いてます!! (2019年7月13日 21時) (レス) id: 4fb7d0def9 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - R.Y.⇔A.M.さん» 嬉しいです!!そうなんです、ハッピーエンド主義者です笑 これからも病系色々入れていきたいと思ってるので、楽しんでくれると嬉しいです!(*´ω`*)コメントありがとうございます! (2019年7月12日 9時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
R.Y.⇔A.M.(プロフ) - ついにぶつかったゆとやま…止めようとする圭人がもう…!りずむさんの最後は仲が深まるあたたかいお話、フィクションでもとりあえず元気でいて欲しいけどフィクションの病系に萌える私はいつも更新楽しみにしてます!!お忙しいとは思いますが更新頑張って下さい!! (2019年7月12日 0時) (レス) id: 4fb7d0def9 (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - JUMPLOVEさん» ゆうかさん!コメントありがとうございます!嬉しいです(*´ω`*)質問箱、通知は見ました!まだ開いてないけど!(遅)あとでお返事させていただきます♪頑張ります〜! (2019年7月4日 19時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
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