マネージャーの、山田です。

目まぐるしい ページ11

大貴side



大「おはよぉ…」

涼「おはよ。結構かかるから、着くまで寝てていいよ」

朝8時。

家の前に停まった車に乗り込めば、そう声をかけてきた山田。

我慢できず、俺は大きなあくびをしながら適当に返事をする。

大「今日なんだっけ」

涼「いたジャン。そのあとはヒルナンデスのロケ、歌番組収録、あと雑談撮影」

大「ほー、今日は長い1日だな……そのあと山田飯行こーよ」

涼「あーごめん、そのあと裕翔の稽古行かないと」

あぁ、そっか、舞台の。

きっぱりと断られ、ちぇーっとわざとらしく膨れてみる。

山田と行きたかった店、あったんだけどな。

大「じゃー……明日は？」

涼「んー、事務所行って事務仕事……あ、いや、伊野尾ちゃんのお迎えだ。…ほら、今のうち寝とけって。今日長いんだから」

………は？

伊野尾ちゃんのお迎えってことは……めざましだから、早朝だ。

舞台の稽古は夜だから……うわ、コイツ下手したら寝れねぇな。

大「秀くんに頼んだら？」

涼「昨日から秀さんは事務所。研修だってさ」

大「……じゃあしばらく山田ひとり？」

涼「なんだよ、不満かー？」

………もちろん、そういうことじゃない。

Hey!Say!JUMPは、8人グループ。その大所帯のグループを管理してまとめるマネージャーも、そりゃ大変で。

山田が来る前は、マネージャーは秀くんと他2人の3人体制だったけど……ふたりともやめちゃって、今の2人体制になった。

ただでさえ2人だけになって大変なのに、しばらく山田1人なんて………

大「不満とかじゃねぇけど……ぶっちゃけキツいだろ、お前」

涼「んーでも、皆が頑張ってる姿を間近で見てるしねぇ。頑張ろって思うよね、俺も」

ニコリ、と綺麗に笑って、そんなかっこいいことを言うコイツ。

思わず呆気にとられてる間に、車は発進していた。

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