涼介、涼也、涼雅

〜３９〜 ページ45

涼雅side


俺が杉田に連れてこられた場所は、とあるカジノ。

杉田の協力のおかげで、ここで働く従業員として潜入することになった。

涼「チッ…動きづれぇ」

白のワイシャツに黒のベスト、おまけに黒の蝶ネクタイと、なんともかっちりした服装。

俺の一番嫌いなタイプだ。

俺はキャッシャーといって、両替所内で働く、窓口業務のようなものをやる。

涼「…よし」

俺は気合いを入れて仕事に向かった。



…来た。

一人の男と歩く、厚化粧の女。

あれが山田ひろ子…

しばらく、カジノを楽しんでいる山田ひろ子を観察しながら仕事を進める。

すると、山田ひろ子が男と別れた。

トイレにでも行くのか…？

仕事の先輩っぽいひとにトイレに行くと言って、俺はさりげなく山田ひろ子のあとをつける。

案の定、トイレに入った山田ひろ子を確認して、ポケットのなかで盗聴機を準備。

山田ひろ子が出てきた所でタイミングよく…

…ドンッ！

涼「あっ！申し訳ありません！お怪我はないですか？」

ひ「…ったいわね！気を付けなさい！」

わざと急ぐふりをしてぶつかり、盗聴機を仕掛けた。

これでバッチリ。

涼「さぁー、どんな話をすっかな？」

少しワクワクしながらイヤホンを片耳だけつけ、俺は仕事に戻った。

〜４０〜→←〜３８〜

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す