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Aside
貴「な、んで…あずさ…?」
驚き、悲しみ、怒り…
いろいろな感情が私の中で渦巻き、目の前の人物を見て呆然とした。
それは、涼介と侑李以外、皆同じだった。
梓「ごめん、A…私…サイテー、だね」
そういう梓は、私より泣きそうな顔をしていた。
最初こそ驚いたものの、私は意外と冷静で。
貴「…なんでこんなことしたのか、教えてくれない?」
梓に座るように促して、そう言った。
それでも、ぎゅっと口を噛み締めながら黙り込む梓。
涼「…言えよ。Aを妬んでたって」
梓「違う…!」
涼「嫉妬してたんだろ」
梓「違うのっ!」
涼「じゃあなんなんだよっ!!」
侑「涼介!…落ち着いて」
侑李の言葉で、涼介は不満そうにしながらも口をふさいだ。
梓「…羨ましかった…皆と楽しそうに話すAが」
小さな声だけど、少しずつ話始めた梓に耳を傾ける。
梓「私…友達、実はAしかいないんだ」
貴「えっ…」
梓「嫌われてる訳じゃないよ?私はAが来る2か月前に転校してきて、まるで…空気みたいだった」
嘘…
私が話しかけたとき、誰よりも嬉しそうに笑った梓。
まさか梓も転校してきてたなんて…
梓「やっと出来た友達のA。でも…生徒会に入ってから、楽しそうに皆と話してて…ただただ羨ましくて…それと同時に、Aを取られるかもって、思った」
ポタッと、梓の目から涙が落ちる。
梓「こんなことしちゃいけないって分かってた…だけど…どうしようもできなくてっ…」
こういうとき、どうすればいいのか分からない。
だけど…なぜか私は、梓を抱き締めていた。
貴「…大丈夫だよ?私はずっと梓と友達」
梓「A…」
貴「梓から離れたりしないよ…安心して、梓」
梓「ごめんっ…ごめんねA…!」
正直、梓がやってたって知って、すごくショックだった。
信じたいた分、今までの心配していたあの態度はすべて演技だったのかって…
でも、目の前で泣きながら謝る梓を見ていたら…
きっと、純粋な気持ちが空回りしちゃっただけなんだな、と思った。
こんなことされてもそう思うなんて、私は多分かなり梓が好き。
涙を流しながら抱き締め返してくる梓を、さらに強く抱き締めた。
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楠木りずむ(プロフ) - ゆんさん» ありがとうございます!テストはもう忘れてしまいましょうー!!笑 (2016年6月1日 22時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - 楠木りずむさん» いえいえ!いつも更新楽しみに待ってます!テストの結果がどうなるか・・・緊張しますね (2016年6月1日 22時) (レス) id: 2a004216ef (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - ゆんさん» 初テストですか!!それはそれは…私はいつもテストよりテスト返しが緊張します笑 変なところで切ってしまってすみません(^_^;)お話を考える時間がなくてですね…明日また更新しますので…!( ̄ω ̄;) (2016年6月1日 21時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - 私の学校はテスト終わりました!初テストだったので凄く緊張・・・。てか、こんなところで切られたらめっちゃ続き気になっちゃいます笑 (2016年6月1日 21時) (レス) id: 2a004216ef (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - 向日葵(*‘∀‘)さん» ありがとうございます!実は木曜日からテスト始まってるんです汗 お互い頑張りましょう(^_^;) (2016年5月22日 20時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:楠木りずむ | 作成日時:2016年5月4日 8時