涼介、涼也、涼雅

〜２３〜 ページ29

Aside

あれから数日。

生徒会の仕事にも慣れてきたとき。

貴「集会？」

宏「あぁ。明日の朝に。生徒会は仕事あるからさ」

うぇ〜〜朝から仕事かよ

その気持ちが顔に出ていたようで、

光「そんな嫌そうな顔するなよ」

と光がひとこと。

貴「嫌なものは嫌なのっ」

しかしそれは皆も同じのようで…

大「早起きなんて出来ないっ！」

圭「俺もー…」

と口々に言っている。

ちなみに集合は７時４５分とまぁまぁ早い。

しかも、新しく生徒会に入った私の紹介までするというのだ。

宏「前に出てひとことよろしくな？」

涼「Aがんばれー」

貴「…応援する気ないでしょ」

今から気が重い…



あっという間に翌日の朝。

貴「ふぁー…」

欠伸をひとつして、生徒会の扉を開ける。

貴「おはよー」

「「おはよー」」

中には私と大ちゃん以外全員いた。

侑「もー、また大ちゃん遅刻だよ」

呆れたような怒ったような表情で侑李が言う。

どうやら大ちゃんは遅刻の常習犯のようだ。

宏「先に説明しとくな。司会は光と雄也、開会の言葉は慧、校長が話して俺が話して、閉式の言葉は大ちゃん。その他は片付けとかいろいろ？で、Aは俺の話のときに少し話してもらうから」

貴「うー…はぁい」

渋々了解する。

皆の前で話すってことは、もちろん先輩にも見られるわけで。

目つけられること、確定。

大「おまたせーーー！ごめんっ！」

ガラガラっと大きな音をたててドアが開いたと思ったら、息を切らした大ちゃんが。

慧「遅いよ〜」

大「寝坊しちゃって！」

宏「さっ、そろそろ体育館行くか！」

ようやく大ちゃんも合流して、皆がぞろぞろと生徒会室を出ていくので、私も遅れて生徒会室を出ようとする。

…ドアの方へ体を向けたところで、私はある違和感を感じて、振り返った。

やはり、いつもと変わらない生徒会室…

でも、なんだろう…この感じ。

視線を感じるような…

貴「…気のせいかな」

私は今度こそ、生徒会室をあとにした。

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