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〜20〜 ページ25

涼介side


あのあとの俺の記憶はない。

ただ、いつのまにか寝ていたようで…起きてもボーッとしていて…

気づいたら、侑李の家に居候することになっていた。

居候してから3日。

なかなか頭が働かず…俺の頭では同じことばかりがぐるぐる回っていた。

僕は…あの母親の息子…

あの狂った殺人鬼の息子…

あいつの息子の山田涼介…

受け入れられない。受け入れたくない。

侑『涼介?大丈夫?』

ポロリ、と。

髪に付けていたピンが落ちたとき、侑李が話しかけてきた。

一瞬くらーっとして…すぐ治まって…

涼『…大丈夫だよ?ありがとう』

あまりハッキリとは覚えていないけど、今までにないくらいの穏やかな声だった気がする。

侑『え…涼介…?』

涼『ふふっ…大丈夫だって。心配性だね?』

大丈夫だから…

母さんがつけた名前で呼ばないで…

涼『僕は…涼介じゃなくて、涼也だよ?』

そこから、記憶はない。

最後に、侑李がすごく驚いていた顔をしていたのはなんとなく覚えてるけど…

これが、涼也誕生の瞬間だった…



侑李side

侑『涼介!?ねぇ、なにいってるの?』

涼『何が?侑李こそ、どうしたの?』

涼介が…おかしくなった。

ほんとに一瞬だけ気を失ってから。

いつもの元気な姿ではなく、穏やかで優しい微笑み。

茶色い瞳。

そして、涼也という名前…

侑母『侑李?どうしたの?大声だして』

侑『お母さん…涼介が、変…』

涼介を目にした瞬間、お母さんも驚いていた。

侑母『涼介…くん?』

涼『だから、僕は涼也ですよ?』

にこりと柔らかく微笑む涼介に、お母さんも困惑してた。

侑『どうしちゃったの涼介…!ねぇ!涼介、ふざけてるの!?』

たまらず俺は涼介に掴みかかり、なんの抵抗もしなかった涼介をそのまま押し倒す。

侑母『侑李っやめなさいっ』

お母さんにそう言われ止められたとき、涼介が起きないことに気づく。

だけど、すぐに目を開き、口を開いた。

涼『…った…』

涼介の声がさっきとは違う、低い声だった。

気のせいかと思ったけど…気のせいではなかった。

涼『てめぇ…なにしやがるっ!』

今までと全く違う口調と表情。

怖いくらい真っ黒な瞳。

侑母『り、涼介くんっ!?』

涼『あぁ!?俺は涼雅だ!』

この日…涼雅が誕生した。

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楠木りずむ(プロフ) - ゆんさん» ありがとうございます!テストはもう忘れてしまいましょうー!!笑 (2016年6月1日 22時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - 楠木りずむさん» いえいえ!いつも更新楽しみに待ってます!テストの結果がどうなるか・・・緊張しますね (2016年6月1日 22時) (レス) id: 2a004216ef (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - ゆんさん» 初テストですか!!それはそれは…私はいつもテストよりテスト返しが緊張します笑 変なところで切ってしまってすみません(^_^;)お話を考える時間がなくてですね…明日また更新しますので…!( ̄ω ̄;) (2016年6月1日 21時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - 私の学校はテスト終わりました!初テストだったので凄く緊張・・・。てか、こんなところで切られたらめっちゃ続き気になっちゃいます笑 (2016年6月1日 21時) (レス) id: 2a004216ef (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - 向日葵(*‘∀‘)さん» ありがとうございます!実は木曜日からテスト始まってるんです汗 お互い頑張りましょう(^_^;) (2016年5月22日 20時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:楠木りずむ | 作成日時:2016年5月4日 8時

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