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涼介side


その光景に、持っていたカバンを落とし、動けなくなった俺。

母『あははは!…アラァ涼介…お帰りなさい…ははは…あはははははは』

俺に気づいた母は、ナイフを手に、ニヤニヤしながらゆっくりと近づいてきた。

そんな声、聞きたくない。

そんな顔、見たくない。

目も耳も閉じてしまいたくなった。

母『涼介ぇ…あははははははははは』

俺は、さっきまで動かなかった足を無理矢理動かし家を飛び出した。

狂ってる。完全に。

追いかけてくるんじゃないかという恐怖からか、何回転んでも走り続けた。

侑『あ…涼介ー?』

そのとき、遠くから、偶然人影が見えた。

笑顔で手を大きく振っている…侑李。

近づくにつれ、侑李は僕の焦った様子に気付いたようで、慌てて走ってきた。

侑『涼介っ!どうしたの!?』

涼『ハァ…ハァ…逃げなきゃ…!』

侑『落ち着いて!!』

侑李に腕を捕まれても、なお逃げようとする俺。

怖くて怖くて仕方がなかった。

あの家での光景が、脳裏に焼き付いて離れない。

侑『涼介っ…じゃあ僕の家来て!』

侑李はそういって、俺の手を引いて走り出した。



侑母『おかえ…え、涼介くん!?』

侑『ただいまっ、涼介入って!』

侑李は俺をリビングに通し、落ち着かない俺を無理矢理ソファに座らせた。

侑李の母さんも俺の背中を撫でてくれていた。

それでも体の震えが止まらず、息も荒くなる。

侑『どうしたの?』

涼『帰ったらっ…母さん…っ父さんを…真っ赤で…気持ち悪くてっ…俺に気づいて…笑ってっ』

全く言葉にならず、震える声で言った俺に、侑李の母さんが口を開く。

侑母『涼介くん?お母さんがなぁに?』

涼『母さん…が…っ』

あの光景が目に浮かび、ぎゅっと目を閉じながら俺は言った。

涼『父さんを…殺したっ…!』

母さんの…狂った笑い声。

恐ろしいくらい楽しそうな顔。

原形をとどめていない父。

赤黒い血。

それらが鮮明にフラッシュバックし…

涼『うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!』

俺は、目を瞑り耳をふさぎ、うずくまって叫んでいた。




なかなか人格変わらなくてすみません笑

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楠木りずむ(プロフ) - ゆんさん» ありがとうございます!テストはもう忘れてしまいましょうー!!笑 (2016年6月1日 22時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - 楠木りずむさん» いえいえ!いつも更新楽しみに待ってます!テストの結果がどうなるか・・・緊張しますね (2016年6月1日 22時) (レス) id: 2a004216ef (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - ゆんさん» 初テストですか!!それはそれは…私はいつもテストよりテスト返しが緊張します笑 変なところで切ってしまってすみません(^_^;)お話を考える時間がなくてですね…明日また更新しますので…!( ̄ω ̄;) (2016年6月1日 21時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - 私の学校はテスト終わりました!初テストだったので凄く緊張・・・。てか、こんなところで切られたらめっちゃ続き気になっちゃいます笑 (2016年6月1日 21時) (レス) id: 2a004216ef (このIDを非表示/違反報告)
楠木りずむ(プロフ) - 向日葵(*‘∀‘)さん» ありがとうございます!実は木曜日からテスト始まってるんです汗 お互い頑張りましょう(^_^;) (2016年5月22日 20時) (レス) id: 9a431af939 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:楠木りずむ | 作成日時:2016年5月4日 8時

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