赤いアネモネ ページ37
なんで鬱先生が迎えに…なんてのは、考えなくても分かる。
｢さっきな、ゾムさんからいきなり『Aがまだいるかも知れへんから確かめてくれ』って連絡もらってん｣
｢…やっぱり｣
私に興味が無いくせに、変にそういうところは、気が回るというか…行動がバレてる。
｢人使い荒いわほんま、俺やって仕事終わったばっかやっちゅーのに｣
｢ごめん鬱先生！｣
｢いや許さないね｣
｢ひぃ…！かんにんしとくれやすぅ！｣
｢イントネーションがなってないわ！…ってのは、置いといてやな｣
急に落ち着いたトーンに戻して、運転中の鬱先生は、チラリと私を見た。
｢あんまり心配かけんといてな｣
鬱先生の腕がすっと伸びて、そのままポンポンと頭を撫でられた。
やっぱり私って子供なのかも…
そんなことを思ったら急に泣けてきた。
｢うえぇ〜ん！！｣
｢え、そこで泣く！？｣
大粒の涙がボロボロ落っこちて、顔や手や服を濡らしていく。きっと今物凄く不細工なはず。
けど、止めようとしても勝手に溢れてきてどうすることもできず、恥ずかしい顔を惜しげも無くさらけ出しながら泣き腫らした。
鬱先生は、そんな私を放っておけず家に着いたあとも一緒にいくれて、キッチン借りるでと言いホットミルクまで拵えてくれた。
｢落ち着いたか？｣
｢うん、美味しい｣
｢そら良かった、なんであんな泣いたん｣
｢鬱先生にポンポンされたら、私ってやっぱ子供だなって思っちゃって…｣
｢ああ、あれ子供扱いやなくて女が喜ぶ対応やったんやけどな｣
｢…鬱先生サイテー。計算高い｣
｢阿呆、それが俺のやり方や｣
いやそれにしても、と
一拍置いて鬱先生が言う。
｢こじらせたなお前ら｣
私は、｢う…｣と胸を押えた。
確かに子供扱いには、少々敏感になりすぎてる気がするし、人前でこんなに泣くなんてことも今迄無かった。
｢……ん？今、お前“ら”って言った？｣
｢言った。俺からしたら焦れったくてこんなに面倒臭いことないで｣
｢どういうこと？｣
鬱先生は、自分のスマホに鬱陶しいものでも見るような顔を向けたあと私に渡してきた。
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あいまいアイン(プロフ) - 久々に読み返しにきました！何度見てもニヤニヤが止まりません... (4月9日 11時) (
レス) id: cc2cd4c541 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ丸(プロフ) - チェリーさん» (ゆ、遺言…だと！？) ありがとうございます！嬉しくて溶けます…！あとお返事遅れて申し訳ない…！！(土下座) (2020年8月30日 18時) (レス) id: 65cc5437ad (このIDを非表示/違反報告)
チェリー - 最高でした(遺言) 可愛さで語彙力溶けましたわ… (2020年3月4日 11時) (レス) id: 8ac09bc0e3 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ丸(プロフ) - mo4さん» う、うれしい…！！ (2019年9月22日 20時) (レス) id: 62bd964a7d (このIDを非表示/違反報告)
mo4 - か、かわいいかよ… (2019年9月21日 19時) (レス) id: c8f50611df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねこ丸 | 作成日時：2019年5月2日 12時
