お酒はほどほどに ページ13
その内にAの抵抗が弱まって良い気になったゾムは、更にAを追い求めた。
息の仕方を忘れて窒息寸前のAに気づかずに。
tn｢ゾム！A死ぬって！｣
sha｢お前肺活量の差考えろや！｣
rbr｢いい加減離せって！｣
tn｢ゾムおい！！｣
それからすぐゾムは、Aから顔を離した。
ゾムの赤い舌がAの口から引き抜かれる様とAの蕩けた表情にどこからともなく咳払いや生唾を飲む音が聞こえてくる。
Aは、疲れてしまったらしく空気が抜けた風船のようにくたくたになりながら机に突っ伏し呼吸を整えていた。
tn｢Aを殺す気かゾム！｣
zm｢え、だって、両想いやったし！｣
tn｢両想いだからって限度があるやろ！｣
zm｢えー？でも両想いだったら何してもいいってグルッペンが言ってたで｣
gr｢あぁ？！言ってへんわ！｣
sha｢あかん、ゾムがイキイキしだした｣
kn｢さっきまであんなに怒ってたのになあ！｣
zm｢え、さっき？なんのことかなー｣
sha｢ほらー、めっちゃ楽しそうやもん｣
zm｢ﾋﾊﾊﾊﾊﾊﾊ！｣
*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*
酒に飲まれた者には、大きく分けて2つのルートが待っている。
記憶を覚えているか、いないかである。
今回のAは、前者だったようで両手で顔を覆い後悔に打ちひしがれていた。
キス魔に成り果て、その挙句想い人にあんな告白までするなんて思い返すと頭が痛かった。
｢あーうー私のバカ〜！｣
そんな嘆きの声も手に遮られくぐもっている。
勿論、殻にこもるなんてそんなつまらないことゾムが許すはずもなく、手の下の顔を暴こうとAに付き纏った。
｢ねぇねぇ今どんな気持ち？どんな気持ち？｣
｢もー！あっち行ってよ〜！｣
｢ﾋﾊﾊﾊﾊｱﾊﾊﾊﾊ！｣
｢意地悪ゾム｣
｢素直になったら甘やかしてあげるのになー、これから2人で何処行こっか？｣
｢…なにするの？｣
｢なにって、デートに決まってるやん｣
｢！｣
｢行くやろ？｣
｢行くー！｣
両手を離したAを見て、ゾムは、満足気に笑うのだった。
｢その顔ええな｣
｢あっ、見たな！？｣
ーENDー
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 294人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あいまいアイン(プロフ) - 久々に読み返しにきました！何度見てもニヤニヤが止まりません... (4月9日 11時) (
レス) id: cc2cd4c541 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ丸(プロフ) - チェリーさん» (ゆ、遺言…だと！？) ありがとうございます！嬉しくて溶けます…！あとお返事遅れて申し訳ない…！！(土下座) (2020年8月30日 18時) (レス) id: 65cc5437ad (このIDを非表示/違反報告)
チェリー - 最高でした(遺言) 可愛さで語彙力溶けましたわ… (2020年3月4日 11時) (レス) id: 8ac09bc0e3 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ丸(プロフ) - mo4さん» う、うれしい…！！ (2019年9月22日 20時) (レス) id: 62bd964a7d (このIDを非表示/違反報告)
mo4 - か、かわいいかよ… (2019年9月21日 19時) (レス) id: c8f50611df (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ねこ丸 | 作成日時：2019年5月2日 12時
