貴方色丿琥珀糖。 (ページ16)

今日:15 hit、昨日:23 hit、合計:52,141 hit

▶ ページ16

『辻さん、開けてください〜…』

「開いてるよ」

『あれっ?』

シンプルに驚かされたり

何故か考えてたことを見透かされてたり

色んな事があり過ぎて家に着く今まで

ずっとパニクってる。

手に力入らなくて、鍵かかってるんかと思った。

焦ったらあかんって思っても

大人な辻さんについて行けなくて慌ててまう。

だめだめ。

自分も大人な女性にならないと。

『すみません、失礼しますね』

「いらっしゃい」

「ドア開かないなんて事ある?笑」

『すみません力はいらなくて笑』

笑いながら入って入って、と私を

招き入れる辻さん。

よく遊びに行かせてもらってるし、

見慣れてるはずやのに始めて来た処みたい。

『さてと、おいで』

「ん?何でですか?」

『ええからええから』

辻さんに呼ばれてリビングに向かう。

すると腕を掴まれてそのまま二人で

ソファに倒れ込んだ。

すぐ真上に辻さんの顔。

ちょ、こんなん近すぎるって。

さっきの事がフラッシュバックする。

『え、待ってくださいまだお風呂…』

「俺は入らんでええけど、Aは嫌?

どうしてもって言うなら、やめるわ」

『……嫌、ではないです』

「ほな続行やね」

にこりと微笑んだと思ったら唇が重なった。

まだ慣れない私の反応を楽しむように

舌を絡めて、吸われる。

脳内に直接届く水音に酷く興奮してしまう。

理性がまだ残っているうちに、すこーしだけ

期待して可愛い下着着てきた自分を褒めておく。

後はまた、辻さんに委ねて。

「可愛いのつけてるやん」

「すぐ取るけどな笑」

『んんｯ…そんなすぐ……』

「Aほんまに胸弱いなぁ」

敏感な部分を触られて

恥ずかしいのに身体は喜んでる。

私の弱いとこ、気持ちよくなれるとこ、

何から何まで辻さんはよく知ってて。

いくら抵抗してもそこを責められて

結局彼に溺れてしまう。

「耳のここも」

『ひゃあ、ｯ!!』

「ふは、可愛いもっと触ったろ」

『や、もう…ｯｯ』

「あかん、まだやで」

そう言うと辻さんの指は

私の身体から離れてしまった。

そしてつぅとお腹のラインをなぞられて。

「今日は長く楽しみたいねん、

いつもより意地悪するけどええな?」

早く、と彼を求めるけど。

蕩けた目に逆らえなくて

私はもう頷くしかなかった。

また長い、長い夜が始まる。

___