貴方色丿琥珀糖。 (ページ11)

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赫色ページ11

×28歳九条ジョー

×27歳夢主
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You side

「……ただいま」

『あー、おかえり…てちょちょちょ』

ドアが開く音がして、拓文くんが帰ってきた！

と思って振り返ったら。

大きな拓文くんの身体が

私にのしかかってきた。荷物持ったまま。

『拓文くん』

「ん」

『重いです』

「そうか」

『どいてほしいのですが』

「…あかん、充電中」

『せめて荷物を…』

「…嫌」

私にもたれて動かない拓文くん。

これは何言っても動かないな…

諦めてさっきまで見てたテレビの方に目をやると

カチ、と音がしてテレビが消えた。

『え?!ちょ、消しました？！！』

「僕おるのに他の奴見ようとしたんか」

『いやいやいや聞いてたでしょ

続いてお天気ですって言ってたやないの』

「…ぅあ゛あっっっ」

『なんて?!!』

普段から不思議な雰囲気で

どこかつかめない拓文くんやけど

時々いつもの倍以上何がしたいのか

分からない時がある。

でもそういう時はだいたいデレてくれるから

ちょっと可愛いな、って思ったりして。

拓文くんは私に抱きついて離れようとしない。

なんやろ、急なやきもち､､？

背の高い年上の彼氏がこんなに

甘えてきてると思うと愛おしさが溢れて溢れて。

堪らず拓文くんのまだピシッときまった

髪の毛を優しく撫でた。

すると少し耳を赫く染めながら大人しくなった。

…猫みたい、笑

「A…」

『はーい』

「…抱きたいです……」

『…はい？』

「むちゃくちゃキュッてきた。

せやから、だめですか」

『えぇ、でも拓文くん疲れて…』

あんなに倒れ込んできたんやから、と

言いかけたその時。

拓文くんが私から離れていったと思ったら

今度は後ろから抱えられて。

「こんな元気やから。ね？」

『ちょ、待ってください!!』

とことこベッドに連れて行かれた。