異種族の国の中枢神経【実況者】三 (ページ50)

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第144話　覚えれば簡単ページ50

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「"ユキ"くんこっちにきて、お酒ついでくれ」

ﾕｳｷ「はぁーーい」

ボーイの店員服のネクタイをわざと緩めて

言われた通りの店員を演じて

どうにか操りかたを理解した『魅了』能力を振り撒き

数人の下品な男に絡まれることに内心嫌悪感を抱きつつも

ユウキは期を伺っていた

ﾕｳｷ(帰ったら宴してくれるっていうから、頑張ろ)

愛しい人達の事を脳裏に浮かべながら

すぐ横にいるくすんだアメジストの瞳の男に酒をつぐ

。「君を見ていると、思い出すなぁ」

男はユウキの髪をサラサラと撫でる

ﾕｳｷ「誰をですか？」

。「優秀だが特殊体質の部下がいてね？奴も君のように甘い香りで人を誘ってきてねぇ、いやぁ可愛かったものだ」

通信機から聴こえるその声に裏口で

それが父であると確信をもち、嫌悪感丸出しの顔で煙草の煙を吐き出すショッピの横で

コネシマは、同じく確信をもち顔を暗くする

ユウキは今にもその無駄にショッピと似ている瞳を抉り出したいと思いつつ、合図ちを打つ

ﾕｳｷ「そうなんですかぁ」

。「実はな、今回は奴を連れ戻すために、ｹﾞﾊﾞﾙﾄ国の近くのこの店に来たんだよ」

合図ちに機嫌を良くした男がユウキに耳打ちをしたところで

そっと店の扉があき

ｺﾈｼﾏ「邪魔するでぇ」

まるで別人かのような少し崩れたスーツ姿に赤い眼鏡
色っぽい大人な雰囲気を纏ってコネシマが

その後ろから、同じくかっこいい雰囲気のスーツ姿に紫の眼鏡のショッピが入ってくる

ｽﾐﾊ「いらっしゃぁい、生憎今日は貸し切りなのよ」

ｼｮｯﾋﾟ「でも、バーは開いとるんでしょ？」

瑠璃「えぇ、お酒だけ飲んでいくの？」

ｼｮｯﾋﾟ「そちらのお客さんのお邪魔じゃなければ」

「大丈夫ですよお兄さんがたぁ」

気づきもしない男の一人がそう返して笑う

それに微笑んでショッピはカウンターにコネシマと座る