異種族の国の中枢神経【実況者】三 (ページ44)

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番外編-壱　前の世の話/呪われた彼等ページ44

ロボロside

時々、夢でいわゆる"前世"みたいなものを見る

『和令』とかいう年号の

今は遠い昔に

よく似た世界

前世じゃなければパラレルワールドだと思う世界

その世界で、俺は....

『呂戊太ｯｯ！！？』

ぺいんと「ロボロくん！」

それを思い出していると

ぺいんとさんが顔を覗き込んでくる

らっだぁさんと城下町でお茶の約束してたら

ぺいんとさんと偶々会って
(いつもどうりお忍びで遊びに来たらしい)

一緒にらっだぁさんを待ちながらジュースを飲んで、今にいたる

ﾛﾎﾞﾛ「わっなんですかぁ？ぺいんとさん」

ぺいんと「ぼーっとしてどうしたの？大丈夫？」

ﾛﾎﾞﾛ「何でもないですよ、大丈夫ですって」

ぺいんと「そう～？」

ジュースを飲みながら不思議そうな顔をしつつ

辺りを眺める彼に

俺は静かに呟く

ﾛﾎﾞﾛ『もう見捨てんでな、お兄ちゃん』

ぺいんと「へ？なんか言った？」

ﾛﾎﾞﾛ「なんでもないですよ！ていうかケーキでも頼みません？らっだぁさん遅いし」

誤魔化すようにメニューを開く

ぺいんと「それいいね～！」

届かなくていい、覚えてなくていい

今は今で、いいんだ

らっだぁ「ロボロくん！」

ﾛﾎﾞﾛ「らっだぁさん！やっときた！」

ぺいんと「あれ？トラゾー！？」

ﾄﾗｿﾞｰ「はいはい、勝手に外出して家臣を困らす王様の護衛に来たトラゾーですよ」

ﾛﾎﾞﾛ「トラゾーさん！」

ﾄﾗｿﾞｰ「こんにちはぁ、お、ケーキ頼むんですか？」

ぺいんと「一緒に食べようよ！」

らっだぁ「言われなくても食べるんだよなぁ～」

ﾛﾎﾞﾛ「そもそも僕とらっだぁさんが約束してたんですしねw」

ﾄﾗｿﾞｰ「ぺいんととロボロさんが一緒にいると懐かしい」

らっだぁ「あ、確かにぃ」

ﾛﾎﾞﾛ「僕もですわ、こうしていられて嬉しい」

ぺいんと「何のこと？え？」

「「「秘密」」」

それでも、思い出すそれは

呪われた俺達だけの秘密

　