第134話 悪夢の花園41 浮遊魔法 ページ38
刺さるトゲなど気にせずに、俺は動く
ﾏﾘｰ「なっ！？グァッッ！！」
上着の内に隠してあったナイフを投げる
ナイフは狙い通り、マリーゴールドの
茨を操るのに此方に翳されていた掌を
その後ろの壁に縫い付ける
ﾏﾘｰ「う"あぁぁぁあ！」
それでも彼女の悪足掻きによって、更に茨が食い込む
ﾕｳｷ「い"...っ！」
その茨を切り落として、体制を立て直し
俺はしゃがみこみ、床、地に手をつける
ﾏﾘｰ「ｯ！？貴様、何をするつもりだ！」
ﾕｳｷ「浮遊魔法って二種類あるんだよね
浮かしたいものを覆うように魔力を込める魔法と
浮かしたいもの自体に魔力を一定の流れを作って中に込める魔法」
手に全力で魔力を込める
耳や尾が逆立つ感覚がする
ﾕｳｷ「魔法で浮かされている浮島、その中に一定で流れる魔力を弄ったら、どうなるかな？」
ﾏﾘｰ「バカを、そんなことが貴様ごときに！混血ごときに出来るわけがないだろう！」
叫びと共に茨が俺の腕に、脚に絡み付いて
血が流れ始めるがもう無視しよう
ﾕｳｷ「生憎、混血でも悪魔は悪魔みたいでね！」
全力でこの場所に渦巻く魔力を"ハッキング"し
その流れを歪めれば
大きな音がして、パラパラと天井が崩れ始める
けどヤバい、茨のせいもあって動けない
剣はさっき側に置いた、茨の下敷きでとても取れるような状況ではない
魔法でどうにか、でも魔力がもう無い
等と考えていると上から瓦礫と共に鳥の亜人が現れる
増援呼んだのかよ！？
ﾕｳｷ「往生際が悪いねぇ、ホントにぃ！！」
ﾏﾘｰ「だ、まれぇぇぇぇえ！！！」
無理矢理引き抜こうとするマリーゴールドの手と
無理矢理動こうとする俺の手足から吹き出す血
迫る鳥の刃の切っ先
あぁ、これヤバいな
また大ケガして怒られちゃうかなぁ...
背に残りわずかな魔力を込めた
第135話 悪夢の花園42 墜落の花園→←第133話 悪夢の花園40 悪魔と悪魔
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作者名：夜月ルナ | 作成日時：2020年1月23日 9時
