小瀧と重岡。

小瀧と重岡ときゅうり。3 ページ10

紫



1回涙が溢れちゃってからぼろぼろ涙を流し始めるしげちゃん。おいおい、この後収録やぞ。メイク落ちるやん。



しげは１回きゅうりを噛んでからそれ以上噛もうとせえへん。



桃「 ほらしげ、１回噛めたんやからもっと行けるって 」

赤「 …んん…… 」



そんなのんちゃんの言葉に弱々しく首を振るしげちゃん。眉を下げて涙を零すシゲちゃんが可哀想やけど可愛らしい。小ちゃい子みたいやな。



まるで親が子供の嫌いなもんを克服させる図みたい。まあ目の前の2人はれっきとした成人男性やけど。



のんちゃんは両手でしげの顔を掴んで次から次へと流れる涙を拭ってる。その顔には優しい笑顔が浮かんでる。



…泣かしてるのもお前やけどな。



桃「 ほんならもうごっくんしてまい 」

赤「 …ん、 」



覚悟を決めたような顔でしげちゃんがギュッと目をつぶり、ごっくんときゅうりを飲み込んだ。



赤「 うえ、 」

桃「 たべれた！たべれたでしげ！ 」

赤「 …まっずぅー！！！！やっぱりむり！！！！きゅうり大っ嫌い！！！！ 」

桃「 ええ、食べれたやん 」

赤「 お前が無理やり食わすからやろ！？なんやねん！ 」



きゅうりを飲み込んだとたんぎゃーぎゃー騒ぎ出すしげちゃん。そんなしげちゃんをのんすけがぎゅうと抱きしめる。しげは無理やりきゅうりを食べさせられた恨みからじたばた暴れるけどのんちゃんは抱きしめたまま離さへん。



桃「 美味しかったやろ？ 」

赤「 美味ないわ！！！ 」

桃「 もし今後きゅうり食べる仕事来た時のためやん 」

赤「 そんなピンポイントでけえへんわ！ 」



そんなこと言いながらものんすけの背中に腕を回すしげちゃんも末っ子に甘いなぁ。



赤「 …もう。ほんで、ほんまにニラ料理作ってくれるんやろな 」

桃「 つくったるよもちろん！ 」



なんて抱きしめてる腕を離して見つめ合いながら笑い合う2人。



…え？なにこれ？俺ら何を見させられてんの？



ほかのメンバーを見るとみんなもなんか気まずいんかふたりから目を逸らしてもそもそとご飯を食べてた。



……はあ、イチャつくんは勝手やけどよそでやれ。





(「 …で？ 」)
(「 え？ 」)
(「 結局なんであんな無理やりきゅうり食べさせたん 」)
(「 ん〜、…くふふ、 」)
(「 ？ 」)
(「 しげの泣き顔が見たいから？ 」)
(「 ああ…、かわいそうにしげちゃん… 」)



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