小瀧と重岡。

小瀧と重岡とパーカー。2 ページ15

青



そのままふたりを観察してると、ほんまにこっちが小っ恥ずかしいぐらいイチャついてる2人。…いや、イチャつくとは違うか？でもホンマに見てて恥ずかしくなんねんて！



望はさっきまでスマホ触ってたけど途中からスマホを置いてしげの頭を撫でたり背中をぽんぽん叩いたりする。その眉がいつも以上に垂れ下がってるのを見るとほんまに心配やねんやなって。



と、そんな時に少しだけしげの顔が持ち上がった。



赤「 …ん、」

桃「 あ、しげ起きた？どう調子 」

赤「 …さっきよりは、まし 」

桃「 んー、そう？ 」

赤「 …こたきのパーカーのおかげでましなった 」

桃「 パーカー？ 」

赤「 うん、…こたきに、だきしめられてるみたい 」

桃「 えっ 」

赤「 こたきのにおい、あんしんする… 」



ってまた突っ伏してもうたしげ。すーすー言うてるからまた寝たんやな。一方望は照れてるんか知らんけど耳を真っ赤にしてしげの頭を撫でてた。…なんやねん、やっぱりバカップルやんけ。



それからはしげも落ち着いて寝れてるんか確認して、望はまたスマホを触り始めた。もちろん片手はしげの頭。…じゃあ俺も雑誌かなんか読むことにするかな。



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スタッフ「 すみません、撮影の準備が出来ました！ 」



楽屋が控えめにあけられてスタッフさんから声がかかる。そんな中やっぱり気がかりなのはしげで。



黄「 のんちゃーん… 」

桃「 ん？ 」

黄「 しげ行けそう？ 」



なるべくしげを起こさんようにか淳太が小さく声をかける。いやまあこの後起こさなあかんから意味ないねんけどな。



桃「 しげー 」

赤「 …ん、 」

桃「 もう撮影始まるって。いける？ 」

赤「 ……ん、いく 」



とは言うたもののやっぱりしんどいらしくちょっと身体を起こしたかと思うとすぐに望にもたれかかった。そのまま望の首元に顔を埋めていやいやと顔を横に振る。なんか赤ちゃんみたいやな。



桃「 どした？しんどい？ 」

赤「 …ちょっと 」

桃「 んー、でも撮影がんばろ？そんで今日は俺んち帰ろ？ 」

赤「 …ぅん… 」



そんなしげを受け止めて抱きしめながら話しかける望はまるで彼氏。



桃「 俺としげちょっとあとから行くわ 」

橙「 はいよ、あんまり無理せんでな 」



俺もメンバーと一緒に楽屋を出ようとした時にちらりと振り返って2人を見た。



望がしげの両頬に手をやってしげが被ってるフードの中に顔を近づけてるのが見えた気がしたけど気のせいかな。




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