８億当てたって、私は変わらない。【名探偵コナン】

何億当てたって ページ46

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人生何が起こるかわからない。


口婚約していた恋人が死んでしまうかもしれないし、仲の良い友人が次々死んでしまうかもしれない。
家族が愉快犯に殺されるかもしれないし、どんな悲劇が起こるかわからない。


逆にどんないいことが起きるかもわからなくって。

宝くじの一等8億が当たるだとか、大好きな人達との出会いだとか。
梓さんやコナン君、他にも少年探偵団の皆とか、蘭ちゃん、園子ちゃんや博士。
あと沖矢さんとか、月下の奇術師の怪盗キッドとかもね。

バーで出会った黒の組織の人達は、まあいい経験になったってことで。

うん、後悔する出会いなんてひとつもない。どれも楽しい日々でした。



これは正直8億が当たったことがきっかけで。
でもそれはきっかけでしかなくて。

8億が当たって、仕事を休んだ。でも暇だからポアロでバイトを初めてみんなと出会った。

仕事を休んだことで、たくさんの素敵な人と出会えた。


ほんと、ただそれだけ。お金の力なんかじゃない、ほんとに些細なきっかけに過ぎない。

お金があったって、私の本当の欲しいものは手に入らないし。

お金があったって、私はそれだけじゃ幸せになれなかった。
贅沢な事だけどさ。


私が今、幸せ、って思えるのは今まで出会ってきた人達のおかげで。





「栃木、帰ろう」

「…ん 」




そうやって、幸せそうに私の名前を呼ぶ降谷も例外でなくて。

本当に、人生何が起こるかわからない。


いつの間にか好きになっていた同僚と、結ばれちゃうかもしれない。





「ふるや」

「うん？」

「私を好きになってくれてありがとう」

「…こっちこそ」





8億当てても、私は変わらないし



8億当てても、当ててなくても


きっと何かがきっかけになり、降谷をこの世の誰よりも好きになっていただろう。





fin

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