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降谷side
点滴が繋がれた手で、足元で静かに寝息を立てている栃木の頭を撫でる。
すると栃木は頭の違和感を感じ取ったのか、身体を少し捩らせた後、なにか思い出したかのようにバッと顔を上げ、すぐさま俺の方へ向いた。
「ふ、るや」
栃木は顔を歪ませ、目には涙を溜めている。
しかし涙は目の縁で止まっており、流れては来ない。
あぁ、そんな顔するなよ。いつものように馬鹿みたいに笑ってろよ。
「目、覚めてよかった」
「アイツらにまだ来んな、って追い返されてきた」
「やるじゃん」
「…それに、お前に伝えてないことあるって言ったろ？」
死ぬに死ねきられねぇよ、と笑うと栃木は一度動きを止めたかと思ったらそうだねと、柔らかく笑った。
すると偶然看護師さんが来て、医者を呼ばれた。
検査の結果、弾が貫通したことによりそこでの炎症が無く、奇跡的に異常なしで、物凄く回復が早いという。
「さっすが日本一のゴリラ」
「治ったら覚えとけよ」
「ひぃー怖。
…そーだ、私今日から公安の仕事もりもりあるんだって。
お見舞い、来れないかもしれないごめん」
「いやありがとう、頑張れ。俺も早めに復帰できるように務める」
「仮にもアンタ撃たれてるからね？」
呆れ笑いを零しながら、俺に手を振り病院を出ていく。
…俺は、幸せだ。
お前とこんな他愛の無い話が出来て、笑って。本当に生きててよかった。
伝えたいことがあるなんて言ったけど、本当に言ってしまっていいのだろうか。この関係が崩れてしまって、本当に……。
それから一時間くらいたっただろうか。
ここは個室で、話し相手がいないのでずっとテレビを見ていると、コナンくんが一人でお見舞いにやってきた。
コナンくんは俺の顔を見るなり大袈裟に大きなため息を吐く。
「よかった…、怪我大丈夫？」
「ありがとう、大丈夫だよ。…コナンくん一人？」
「ううん、後で蘭姉ちゃん達が来るよ。Aさんから連絡受けて、僕が早めに来ただけ」
そう、と俺はいつも通り笑う。
そんな俺をコナンくんはじっと見つめたかと思うと、真剣な顔して顔をふせた。
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こたきんぐ(プロフ) - ありばばさん» こちらこそ読んで頂きありがとうございます！！泣いてくれたんですね…少しでも心動かせたみたいでマジで嬉しいです！番外編の方もし未読でしたら、お暇の時にぜひ！ (2022年8月12日 20時) (
レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
ありばば - 良作をありがとうございます…！本当好きです、マジで、マジで！！一時はどうなるかとハラハラハラハラしてました泣きました。もっかい見ます (2022年8月11日 11時) (レス) @page47 id: c9b27d8eb7 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - ＼(^o^)／さん» もったいないお言葉です…。ありがとうございます！笑 (2022年1月23日 2時) (レス) id: 3277e9d770 (このIDを非表示/違反報告)
＼(^o^)／ - 神作品とはこのこと、、、!!!679を680にしてやったぜ！ (2022年1月19日 23時) (レス) @page47 id: 111ab3751f (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - 眠夢_さん» ええありがとうございますー！！笑笑 その水拭いて差し上げたい…( ˘ω˘ ) 少しでも心動かせたようでよかったです笑笑 (2021年10月4日 15時) (レス) id: 3277e9d770 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こたきんぐ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/
作成日時：2019年4月5日 11時
