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Aside


安室さんは吹き出してからずっと、肩を細かく揺らしながら笑っている。

そんな様子を私はただただ何コイツ、という目をして見ているだけ。




「すみません、ついっ…ははっ!」

「何にツボったのかさっぱりなんですけどとりあえず大丈夫ですか?」




頭。

そう付け足そうかと思ったがやめた。

正直怖い。さっきまで普通に怖かったけど、今度は狂気的な感じで怖いです。




「大丈夫で、すっ。…流石、石川天珠の妹だ」

「…は?」




安室さんは自分の目尻に溜まった、笑いすぎて出た涙をそっと綺麗な人差し指ですくい、私を微笑みながら見てきた。


どういう事なのだろうか。


何故、私の兄の名が出てくるのだろうか。




「安室さん…?待ってください…え、なんで」

「…君のお兄さんは、とても勇敢で、妹想いのお兄さんだったよ」

「…安室さんは、兄と知り合いなんですか?」

「あぁ。彼は俺の同僚さ」




サラリと、息を吐くかのようにそう言った安室さん。

あれ、アンタ自分の正体ばらすの渋ったくせに私の兄貴の正体はサラッとばらすのね。

いや待てよ私、冷静になってみ?

兄貴公安だったんかい。




「実は君のこと、お兄さんからよく聞いててね。
俺と違ってちゃんとしてて、自分というものを持っていて、優しいやつだといっていた。

君はお兄さんのことが嫌いだと言っていたが、彼は君のことが大好きだったみたいだぞ」

「えぇ、なんで今それいうのー…」

「けれど、君が彼の妹だなんて最初は気づかなかったんだ。君が彼の名前を出すまで。
一方的な知り合いで、俺は君を気になっていた」

「へーそうなんですか。ハニトラですか。だから私には効かんっていってるでしょーが」

「…そう思ってくれても構わない。

アイツの言う通り、君は面白くって、いい子だった」

「…貴方は第一印象を軽く回し蹴りで粉砕するくらい、変な人ですね」




イケメンに微笑みながらそんなこと言われて、照れない私はいない。

だけど彼はついさっき私にハニートラップを仕掛けようとしてきた。

そんな彼の言葉、誰が信じようか。



私達の心の距離は、何故か急激に縮まってきている。


.

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こたきんぐ(プロフ) - ぱるむさん» こちらにもコメントありがとうございます…!完結はしようとおもっていますので、、、申し訳ないです… (2021年8月28日 12時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
ぱるむ - 復活待ってます!すごく面白かったです! (2021年2月15日 18時) (レス) id: 4fbbe91aff (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - まいさん» ありがとうございます!更新ゆっくりになりますが、がんばりますっっ! (2020年2月22日 20時) (レス) id: f2404a4c45 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - めっちゃ面白いです!!続き気になります!これからも更新頑張ってください^_^ 楽しみにしてます(^^) (2020年2月12日 19時) (レス) id: 51e87b9769 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - わさびさん» だぁありがとうございますっ!!まじですかw奇跡ですねwちょくちょく頑張ります! (2019年5月22日 12時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/  
作成日時:2018年4月24日 21時

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