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Aside


「いや、ほんと、なんにも見ても聞いてもないんで、いやマジで。だから離れてくれませんかっ」

「…さて、どうしましょうか」




ニッコリと眩い笑顔を向けていう安室さん。

しかしその笑顔はいつもとまた、違っていた。
まあイケメンだなあと思うのは、違わないけれど。


どこか影のある、笑顔なのだ。




「…貴方は確か…、ポアロでよく来てくれるお客様ですね」

「あ、はい…、…はい!!」

「何で二回返事したんですか…」

「安室さんが怖くって」

「結構正直な人なんですね、貴方は」




クスリとまた笑うが、やっぱりその目は笑っていない。

やだ怖い、なんて心の中でガクガクと震えるが、実際は無言でガクガクと震えている。


助けてください、ちょっと知らない男の人と意味のわからない知らない会話を聞いただけじゃないですか。




「それで?どうしてココに隠れてたんです?」

「…えと、これ、なんですけれど…」




そそぉーっと、カバンの中から水色のハンカチを取り出して、安室さんに差し出す。

それはそれは、怯えながら。




「これは…僕のハンカチ?」

「盗ったわけじゃないんですよ!?そこのところはほんと誤解しないでくださいねっ!?」

「…はあ」




ハンカチを受け取るために手を離した安室さんを見て、私は瞬時に間をとった。

やだやだ怖い。

前までフツーのイケメンかと思ったら何で経った数分の内に恐怖の対象に変わるんだよ、何の嫌がらせだよおい。




「わ、たしは、ただ安室さんがハンカチを落としたんで、届けに来ただけなんです。

ということで、では」

「まあ待ってください。これも何かの縁です。ちょっと、オススメのバーでお酒でもどうです?」

「すみません、ごめんなさい、帰らせて」




思わず頭を抱えてしゃがむ私。

何が縁だよ、最悪な縁だな。


イケメンとお酒だなんて、こんな状況じゃなかったら頬を赤くして静かに頷いていたのに。



今じゃ頬どころか顔全体真っ青だわ。


.

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こたきんぐ(プロフ) - ぱるむさん» こちらにもコメントありがとうございます…!完結はしようとおもっていますので、、、申し訳ないです… (2021年8月28日 12時) (レス) id: 7882bc78cd (このIDを非表示/違反報告)
ぱるむ - 復活待ってます!すごく面白かったです! (2021年2月15日 18時) (レス) id: 4fbbe91aff (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - まいさん» ありがとうございます!更新ゆっくりになりますが、がんばりますっっ! (2020年2月22日 20時) (レス) id: f2404a4c45 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - めっちゃ面白いです!!続き気になります!これからも更新頑張ってください^_^ 楽しみにしてます(^^) (2020年2月12日 19時) (レス) id: 51e87b9769 (このIDを非表示/違反報告)
こたきんぐ(プロフ) - わさびさん» だぁありがとうございますっ!!まじですかw奇跡ですねwちょくちょく頑張ります! (2019年5月22日 12時) (レス) id: 4d87c6d951 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こたきんぐ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Kotakinnhu/  
作成日時:2018年4月24日 21時

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