検索窓
今日:21 hit、昨日:22 hit、合計:381,553 hit

暗澹とした部屋で鈍く美しく光る ページ3

気がつけば、私は真っ暗な部屋の中にいた。

何も感じない。五感が完全に麻痺しているんだ。

呼吸は出来ないのに、苦しくない。

これが、死というもの、なのだろうか。

突然部屋のドアが開き、何かが勢いよく流れ込んでくる。

酸素?違うな。

これは、そう、きっと……

生暖かくて、どろりと気持ち悪いものが、まるでなめ回すように私の中に入ってきた。

同時に五感が解放されて、周りの情報がいきなり流れ込んできて、軽く頭痛がした。

逆光でよく見えなかったが、目の前には一人の男が立っていることが分かった。

その顔をよく見て、私はハッとした。

「薬研藤四郎……?」

そう言うと、彼は苦しそうに笑顔を浮かべた。

「おう。久しぶりだな、蝮」

薬研がドアを閉める。

『久しぶり』『蝮』とはどういうことなのか訊ねようと口を開いた。

その刹那、腹部に鈍い衝撃が走った。

苦痛に顔が歪んだ。

薬研の表情は、暗闇でいまいち見えなかった。

「悪いが、ここで折れてくれないか」

痛みの中、身動きがとれない私の喉元に、銀色のものが突きつけられる。

それが彼の本体だと分かるのに、一秒も要さなかった。

嘘……どういうこと?

混乱の中に→←設定



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (336 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
970人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ツキアカリ - キリンの妖精、キリンロングさん» ありがとうございますm(_ _)m語彙力おばあちゃんにならないように頑張ります(?) (2019年5月18日 23時) (レス) id: 5a16b46531 (このIDを非表示/違反報告)
キリンの妖精、キリンロング - 世代交代(?)頑張って下さい←語彙力の枯渇 (2019年5月18日 22時) (レス) id: 390c1ef0c5 (このIDを非表示/違反報告)
ツキアカリ - ふはいねこさん» 応援ありがとうございます!期待に添えられるように頑張りますね(。・ω・。)ゞ (2019年5月17日 23時) (レス) id: 5a16b46531 (このIDを非表示/違反報告)
ツキアカリ - 前作者さん» 読みました、自分の文章力でどこまでできるか分かりませんが、この作品をもっとよく出来るように頑張ります! (2019年5月17日 22時) (レス) id: 5a16b46531 (このIDを非表示/違反報告)
ふはいねこ - ツキアカリさん» はじめまして。作者交代お疲れ様です(?) 二代目になっても応援してますね。頑張ってください。 (2019年5月17日 22時) (レス) id: 5701e6bc20 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作成日時:2018年12月25日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。