暗澹とした部屋で鈍く美しく光る ページ3
気がつけば、私は真っ暗な部屋の中にいた。
何も感じない。五感が完全に麻痺しているんだ。
呼吸は出来ないのに、苦しくない。
これが、死というもの、なのだろうか。
突然部屋のドアが開き、何かが勢いよく流れ込んでくる。
酸素?違うな。
これは、そう、きっと……
生暖かくて、どろりと気持ち悪いものが、まるでなめ回すように私の中に入ってきた。
同時に五感が解放されて、周りの情報がいきなり流れ込んできて、軽く頭痛がした。
逆光でよく見えなかったが、目の前には一人の男が立っていることが分かった。
その顔をよく見て、私はハッとした。
「薬研藤四郎……?」
そう言うと、彼は苦しそうに笑顔を浮かべた。
「おう。久しぶりだな、蝮」
薬研がドアを閉める。
『久しぶり』『蝮』とはどういうことなのか訊ねようと口を開いた。
その刹那、腹部に鈍い衝撃が走った。
苦痛に顔が歪んだ。
薬研の表情は、暗闇でいまいち見えなかった。
「悪いが、ここで折れてくれないか」
痛みの中、身動きがとれない私の喉元に、銀色のものが突きつけられる。
それが彼の本体だと分かるのに、一秒も要さなかった。
嘘……どういうこと?
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ツキアカリ - キリンの妖精、キリンロングさん» ありがとうございますm(_ _)m語彙力おばあちゃんにならないように頑張ります(?) (2019年5月18日 23時) (レス) id: 5a16b46531 (このIDを非表示/違反報告)
キリンの妖精、キリンロング - 世代交代(?)頑張って下さい←語彙力の枯渇 (2019年5月18日 22時) (レス) id: 390c1ef0c5 (このIDを非表示/違反報告)
ツキアカリ - ふはいねこさん» 応援ありがとうございます!期待に添えられるように頑張りますね(。・ω・。)ゞ (2019年5月17日 23時) (レス) id: 5a16b46531 (このIDを非表示/違反報告)
ツキアカリ - 前作者さん» 読みました、自分の文章力でどこまでできるか分かりませんが、この作品をもっとよく出来るように頑張ります! (2019年5月17日 22時) (レス) id: 5a16b46531 (このIDを非表示/違反報告)
ふはいねこ - ツキアカリさん» はじめまして。作者交代お疲れ様です(?) 二代目になっても応援してますね。頑張ってください。 (2019年5月17日 22時) (レス) id: 5701e6bc20 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2018年12月25日 22時