・ side Miyachika ページ18
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宮近side
宮「じゃあお疲れー」
一同「お疲れー！」
ダンス練習が終わり、暗くなった帰り道を歩く。
今日もたくさん踊った。
やっぱりAちゃんは俺らのフリを覚えてた。
「ちゃかさん！」
後から呼ばれ、驚いて振り向く。
息を切らしたAちゃんが走ってくる。
宮「あれ？どうしたの」
どんだけ走ってきたのか、
めっちゃゼエゼエしてる。
ダンス練習では結構踊れてたのに走ると
こんな息切れするもんなのかな。
「これ、わすれ、ものです」
肩で息をしつつ、手に持ってたスマホを渡してくる。
あ、ぜんぜん気づかなかった。
宮「あ、ごめん。わざわざ届けてくれたの？」
「無いと困るじゃないですか、
連絡とれないとわたしも困ります」
息を整えたAちゃんがにぱっと笑う。
宮「そっか、ありがと。てかAちゃんち
逆方向じゃない？送ってくよ」
「あ、いえ、元太くんの家に行くので、
こっち方面なんです」
宮「あ、そうなの？じゃあ途中まで一緒に行こ」
「はい！」
今日のAちゃんは有名スポーツブランドで
統一したコーデだった。
最初はスタイリッシュな、私服だけど
ワーキングスタイルでも行ける感じだった。
普段はそういう服が多くて、しっかりしてるなって思う。
で、俺らと踊るって決まって念のために事務所に
置いておいたらしい動きやすい服に着替えてきてた。
俺らに馴染むために性別のわかりづらい格好をさせて、
申し訳ない反面、気持ちが嬉しいし、普通に似合ってて可愛い。
深いブルーの上着は海人の持ってる物と色違いで、
海人はテンション上がってた。
黒のスウェットに上着と同じ色のスニーカー、
黒いキャップ。
うん、普通にこういうコーデの女の子好きだわ。
宮「Aちゃん、マジでダンス良かったよ」
「ホントですか？嬉しいです」
宮「惚れたもん俺」
「また言ってるんですか？
そんなこと言ってもなにも出ませんよ」
宮「あはは。でもほんと、
Aちゃんがマネージャーで良かったって思った」
最初は不安だったし信用してなかったけど、
今日のAちゃんをみて、やっぱりこの子なら大丈夫、
トラジャを任せていいなって。
Aちゃんの気配が消えて振り返ると、
今にも泣きそうな顔で立ち止まって俺を見てた。
どきり、と胸が高鳴った。
宮「、Aちゃん？」
「…ほん、とうですか？」
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作者名：エキゾチック幸助 | 作成日時：2021年8月27日 16時
