雨降る夜に待ち合わせを【桃】 (ページ23)

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　ｼﾞｬｰｯ

　
　
家族でも友達でも彼氏でもない人が、しかも芸能人がうちのお風呂に入ってる
　
　
　
何するわけでもないのに妙にドキドキするのは何故だろう
　
　
　
　
あ、早く洗濯しないと、シミになっちゃう
　
　
　
　
洗濯機が脱衣所と同じ場所にあるせいで変に意識してしまう
　
　
　
「失礼しまーす・・・」
　
　
聞こえるわけないのに声をかけてみる
　
　
　
　
洗濯するとは言ったものの、どこまでを洗濯するべきか
　
　
　
明らかに濡れているものはもちもん洗うとして、下着はどうしよう
　
　
　
こんなこと経験したことない私にはなかなか難しい場面だ
　
　
　
「パンツ・・・だ・・・」
　
　
　
汚いからとかそう言うことではなくて、流石にこれは触ってはいけない気がする
　
　
　

『あの！もしかしてそこにいますか？』
　
　

突然声をかけられてびっくりした
　
　
　
「はいっ？！ど、どうされましたか？」
　
　
　
『あの洗顔とかって借りていいですか？』
　
　
　
「全然！なんでも好きに使ってもらって結構ですよ、薄緑のがそうです」
　
　
　
『あった、ありがとうございます！』
　
　
　
「あのっ！」
　
　

『はい？』

　
　

こんな質問をするのは気が引ける、でも仕方ない
　
　
　
「パ、パンツも洗っていいですか？」
　
　

『パンツっすか？！むしろいいんですか、』
　
　

「大丈夫です、ありがとうございます。では、ごゆっくり」
　
　
　
　
ん？”ありがとうございます”？なんのありがとうなのよ、もう完全に動揺してる
　
　

とりあえず小瀧さんの着てたものは全て洗った
　
　

あ風呂上がりに何か必要なものあるかな

コンビニ行ってこようかな

　
　
まだ上がる気配ないし、今のうちに行ってこよう
　
　
　

念の為、置き手紙だけしてコンビニへ向かった
　
　