また明日 ページ40
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逕庭拳
ただ殺意のみがこもった拳が真っ直ぐに的のど真ん中に突き刺さった。
七海は目を見開く。
違う。今Aが殴ったのは、真人ではない。
パァンッ！ とAの目の前で真人の体が弾ける。宙を殴ったような感触にAはしばし動きを止めた。
手応えがなさすぎた。
真横で風が吹き、七海が鉈を握りしめて駆けていた。彼の追いかける先は用水路の蓋。そこに入ろうとする気持ちの悪いものをAは見た。
ひらり、と手が振られる。
「バイバぁ〜イ」
「待てッ！！！」
七海の鉈が用水路にぶち当たる。しかし、そこにはもう真人の姿はない。
Aも追おうと体を動かした直後、頭からスッと血が引くのを感じた。視界が白くなり、手足の感覚がなくなる。
(なんっ、で……)
今、ここで、動けなくなって、どうする。
「虎杖さん！！」
振り返った七海はゾッとして息を飲んだ。
大量の血を流しながら、Aが地面に倒れていた。
何度も声をかけるが、ついに目が閉じられる。
脈を確認すると、ゆっくりとだが動いているのを感じた。生きてはいる。危ない状況にあるのは間違いないが。
七海はスマホを取り出し、伊地知に連絡をとった。とにかくAを家入の元に運ばなければならない。
数分で着く、と言われ、七海は電話を切った。
鉈をしまい、着ていたジャケットを脱ぐ。
ぽつぽつ、と静かに降り出した雨はAと七海の体を打ち始めた。
くるり、とAをジャケットで包み込むと、なるべく揺らさないように横抱きにする。
その体は、細かった。戦っているときのような荒々しさのない、ただの少女の体だった。
「……すぐ、暖かくなりますよ」
青白い頬に張りついた髪をそっとどけて、七海は囁いた。
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柊(プロフ) - ハルヒさん» ハルヒさん、コメントありがとうございます！私もこの2人が大好きなんです〜！応援ありがとうございます！頑張ります！！ (2021年1月13日 23時) (
レス) id: 64b7ea7410 (このIDを非表示/違反報告)
ハルヒ(プロフ) - ヒェッ…ナナミン好きやからこの2人のカプ嬉しい…応援してます頑張ってください！！！ (2021年1月13日 23時) (レス) id: 46554589d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柊 | 作成日時：2021年1月6日 0時
